CDMA2000 1x EV(HDR)はなぜ安い?──HDRの仕組み(3/3)周波数利用効率のよさがHDRの特徴もう1つ,HDRで忘れてはいけないのは周波数利用効率のよさだ。W-CDMAでは1チャンネルあたり5MHz程度の周波数帯域を利用する。HDRでは1チャンネル当たり1.25MHzというcdmaOneと同じ帯域を使う。 広帯域にはマルチパスに強いなどのメリットがあるが,HDRではcdmaOneと同じ帯域幅を使うため,周波数を柔軟に利用できるというメリットがあるという。
Qualcommの計算では,CDMA200 1xとHDRを組み合わせた場合,W-CDMA比で約3倍の1セクター当たり約3倍のスループットを実現するという。 CDMA2000 1x EV-DVとは?HDRはCDMA2000 1x EV-DOと呼ばれるが,これは1xの“Evolution Data Only”の意味。規格としてはCDMA2000 1xの改良版という位置付けだ。 これに対し,高速データ通信と音声通話の両方をカバーする「CDMA2000 1x EV-DV」というものもある。これは“Evolution Data and Voice”の意味。 EV-DVでは,1.25MHzの周波数帯域幅を,1xとHDRの両方で利用する。パワーをHDRと1xの両方に柔軟に割り当てる方式だ。 しかしEV-DVはどちらかというとHDRと1xの補足的な技術のようだ。「米国のオペレータなどでは2MHzしか帯域を用意できないところもある。そういった場合でもデータ通信サービスを提供できるようにするのが目的」だと前田氏は説明する。日本のようにある程度帯域が潤沢に提供される国では「入れる必要はない」と言う。技術的には難易度も高く,「(サービスが実現するまでに)あと4年はかかるのではないか」(前田氏)という。 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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