3Gモバイルコマースは通信会社の「ドル箱」に――米調査会社

米調査会社Cahners In-Stat Groupの調査によれば,今後3Gモバイルコマースが通信会社に大きな富をもたらすという。とはいえ,サービス展開には莫大な費用を覚悟しなければならないようだ。

【国内記事】 2001年9月11日更新

 米国の調査会社Cahners In-Stat Groupは9月10日,モバイルコマースに関して行った調査レポート「3G-Based Mobile Commerce: Europe Will Lead the Way」を発表した。このレポートによれば,第3世代(3G)携帯ネットワークの構築に伴い,モバイルコマースは通信会社の「ドル箱」になるという。同社は,市場規模や,単一の3Gワイヤレス通信標準規格を採用している点で,ヨーロッパが日本に次ぐモバイルコマース最大の市場になるとみている。

 同社のモバイルコマースサービス関連担当上級アナリストKen Hyers氏は「WAP(Wireless Application Protocol)やワイヤレスWeb,3Gといった用語がここ数カ月の間に人気を失いつつある。原因としては,サービスの遅れ,デバイスの品質や顧客の関心度の低さなどが挙げられる。とはいえ,通信会社が絶望することはない。この分野の長期的な展望は明るく,2005年までの間に第2世代(2G),第3世代(3G)ベースのモバイルコマースはトータルで飛躍的な成長が見込める」と語っている。

 なお,同社の調査でそのほかに判明したことは以下の通り。

  • モバイルコマースは通信会社に多額の売り上げをもたらすと予想されてはいるものの,サービスの展開には3Gのライセンスの入札やネットワーク構築に匹敵する莫大な費用がかかる。

  • 情報娯楽系のモバイルコマースは,通信会社やコンテンツ業者に多額の収入源をもたらすと期待されている。特に,通信会社のモバイルコマース全体の70〜95%はこの分野からの売り上げになるものとみられる。

  • そのほかの国々も,3Gネットワークサービスの開始後は3Gモバイルコマースに積極的な姿勢を見せるものと予測される。特に,中国を初めとするアジア市場でその傾向が顕著になるだろう。南北アメリカの場合は,引き続き多様なネットワーク標準が存在すると予測されることから,2005年より以前に3Gモバイルコマースはおろか,3Gサービスが展開されることはないとみられる。

[ITmedia]

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