FOMAの旅 〜P2101V編〜

果たしてFOMA通話エリアの限界はどこにあるのか? 筆者はカメラ機能もついた「P2101V」を持ち,一路西へ向かった。

【国内記事】 2001年10月1日更新

 ついに発売されたFOMA。その通話品質は高いと言われているものの,肝心の通話エリアは10月1日の時点でまだ限定されており,広いとはいえない状況だ(下図参照)。

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 この領域内なら,FOMAは本当に満足な通話を行うことができるのだろうか? 今回筆者は,実際にFOMA端末「P2101V」を持って移動することで,その通話エリアの限界を探った。ルートは新宿―八王子―新横浜―東京だ。

新宿―立川

 16時ごろ,新宿を出発して,中央線で八王子方面に向かう。新宿駅でアンテナの表示を見ると,もちろん3本立っており,通話が可能だった。ここから東に進むにつれて,どれだけ電波状態が変化するかが問題だ。

 16時20分,電車に揺られながら,試しに最初の電話を会社にかけてみる。FOMAと固定電話の通話は,なかなか快適だ。音質は固定電話同士の時と同じくらいクリアで,走行中の車内でも通話が途切れるようなことは全くない。通話相手も「PDC方式の携帯電話と話しているより音質がいいように感じる」とのことだった。

 続いて携帯電話からP2101Vにかけてもらう。こちらのケースも音質は良好。受診感度も上々で,アンテナ表示はしじゅう3本立っていた。

立川―八王子

 やがて17時頃,JR立川駅に到着。NTTドコモの晴れの日に,立川という駅の名前は心ひかれるものがある。

 駅で降りて,記念撮影。「立川」

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上がデジカメで撮影した画像。下はP2101Vのカメラで撮影した画像

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ちなみにカメラは回転させて自分を撮ることも可能

 ここでP2101Vから上司のN2001に電話してみる。しかし残念ながら,つながらない。同じ上司の持っているPDC方式の携帯電話にかけてみると,こちらはつながった。居場所を聞くと,大きなビルのそばにいるとのこと。これはその後の通話経験からもいえることだが,どうもFOMAで電話をうけるとつながらないことが多い印象だ。一度などは「ピーピヒャラララ……」と音がして,全く通話にならなかった。

 立川を後にして,八王子に向かう。さらに西へ,西へ。JR豊田駅付近で初めて“圏外”表示が出現したが,すぐに3本のアンテナに復活した。

八王子―新横浜

 17時半頃,八王子駅着。このころになると,圏外表示が目立ち始める。ただ不思議なのは,圏外表示の直後にアンテナ3本が表示されたりすること。表示もめまぐるしく変化し,安定しない。

 圏外表示が多いところで,再び会社に電話をかけてみる。結果,全く問題はなかった。音質も良好で,途中で切れることもない。なかなかアンテナの表示どおりにはいかないといったところか。

新横浜―東京

 新横浜に到着し,ここで新幹線に乗る。

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カメラで撮影した新幹線

 19時過ぎ,デッキの部分で3度会社に電話してみるが,問題なくつながった。PHSなどは基地局1つあたりのエリアが狭く,ハンドオーバーが頻出するため新幹線のように高速移動時はつながらないことが多いが,どうやらFOMAの「W-CDMA方式」にそのような心配は無用のようだ。

 東京駅に降り立って,再度アンテナ表示を見る。もちろん3本。都心部ではさすがに受信感度はよい。

気になる時折起こる障害

 FOMAを使った感想は“思っていたより広域で3本アンテナが立つ”といったところだ。通話エリア圏内と圏外の境界近くでもしばしば3本立っていた。

 ただし,アンテナの数では分からない接続の悪さというものは,確かにある。再現性はないのだが,携帯電話からP2101Vで着信した際になぜか,電話を「とる」ことができないこともあった(筆者は3回経験した)。P2010Vの画面には“着信中”と表示されるものの,緑の開始ボタンを押しても電話を受けることができないのだ。どのボタンを押しても反応がなく,“着信中”の状態が続く。なんだこれは?? と思いもう一度試みると2回目はうまくいくことが多かったが,原因は不明だ。

 通話エリアは今後随時拡大される予定(5月30日の記事参照)。FOMAの全国展開に期待しよう。

[杉浦正武,ITmedia]

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