“通信最強マシン”バイオSRファーストインプレッション

CPUやHDD容量がウリ文句にならなくなってきた今年の冬,アピールポイントはズバリ無線通信。新バイオSRはモデム,イーサネットポートに加え,Bluetooth,無線LANも内蔵している。

【国内記事】 2001年10月12日更新

 本日発表されたソニーのWindows XP搭載ノートPCのラインアップはどれも強力。特にモバイルで使うノートPCとしてバランスの取れたバイオSRシリーズは,“通信最強マシン”としてフルモデルチェンジを果たした(スペックなどはこちら)。

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開いたところは濃い配色だが,液晶背面などは白いデザインに戻った

更なる軽量化と小型化

 「内部からすべて設計しなおした」というきょう体は,見た目は従来機と似ているものの中身は大きく変わった。重さはさらに140グラム軽量化され1.26キロに,奥行きは15ミリ減り209ミリに小型化された。

 液晶背面と本体底面にはマグネシウム合金を使い,パームレスト部分にはポリカーボネート素材を使用。HDDアクセスランプやBluetooth,無線LANなどのイルミネーションの光が透けて見えるようになっている。また素材を変えたことで,汗で塗装がはげるといったことも減りそうだ。

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新SRのウリであるBluetoothと無線LANの動作確認イルミネーションはパームレストから透けて見える

入れられるものはすべて入れた? 豊富なインタフェース

 新SRの一番のアピールポイントは,“何でも入ってます”といわんばかりの豊富なインタフェースだ。従来のSRシリーズはモデムとBluetoothのみが本体に内蔵され,LAN環境での使い勝手はいいとはいえなかった。

 新SRにはモデム,イーサネットポート,無線LAN,Bluetoothまで内蔵されている(Bluetoothは最上位モデルSRX7のみ)。「他社のマシンでは無線LANとほかのインタフェース類が排他になっていたりしたが,SRには全部入っています」と担当者が語るとおり,“通信最強マシン”にふさわしいポート類だ。

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本体左側面。左から,イーサネットポート,PCカードスロット,外部ディスプレイ専用端子,i.LINK,専用電源ポート,モデム

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 左側面のPCカードスロットの上にはワイヤレスのオン/オフスイッチが付いている。これはBluetoothと無線LANの電源スイッチで,オンにすると無線LANをオンにするかBluetoothをオンにするか,両方ともオンにするかを聞いてくる。ただし,無線LAN(IEEE802.11b)とBluetoothは共に2.4GHz帯の電波を使っており相互に干渉するため,ソニーは同時使用を勧めていない。

 i.LINK端子の横にあるコネクタは,独自の電源端子。従来4ピンのi.LINK端子には電源が供給されていないため周辺機器の接続には向いていなかった。新SRではi.LINKと電源に同時につながる専用端子を用意することで,この問題をクリア。新SRと同時期に,この専用電源を利用したCD-RW/DVD-ROMドライブ,DVD-ROMドライブが発売される。このドライブは薄型でブートも可能になっている。

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本体右側面。左からMagicgate対応メモリースティックスロット,USB,イヤホン,マイク,電源コネクタと並ぶ

 左右側面を見て分かるとおり,従来のSRシリーズと比べてコネクタ配置が左右入れ替わった。CPUも左端から右端に移されている。USBなどが右側にきたことでマウスなどをつなげる人には便利になった。

従来機との気になる変更点。そしてアクセサリーの互換性は?

 従来のSRと操作性の点で大きく変わったものの1つがジョグダイヤル。これまでは右側面にあり利用頻度も高くなかったが,新SRではタッチパッドの下にセンタージョグとして搭載された。しかもバックボタンも備えている。

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 ステレオスピーカーの位置が,パームレスト手前からキーボードとパームレストの間に移ったのも違いの1つだ。

 細かなところでは,液晶のフタをロックするスイッチが新設された。新SRでは液晶を閉じるに従ってトルクが減るようなヒンジが採用され,液晶を閉めていくと途中から自重で閉まるようになっている。

 本体に装着するアクセサリーは,バッテリーのみ互換性がある。ACアダプタやメモリは型番が新しくなり,動作は保証されていない。キーボードに関しては,スペックは変わっておらず,色が変わった程度だという。

 新SRは基本スペックすべてを一回り向上させた上,通信環境を大幅に充実させた。モバイルPentiumIII-Mプロセッサと通常組み合わせるi830チップセットではなく,i815EMと組み合わせているのもコダワリの結果。815EMを使うことで,さらに消費電力が削減できたという。i815EMを使うため,メモリクロックもFSBも100MHzのままだ。ちなみに,グラフィックアクセラレータもi815EMチップセット内蔵のものを使っている。

 きょう体からパーツまですべてを一新。カラーリングも新しくなり,最上位モデルで実売約22万円。PHSこそ内蔵されていないものの,“通信”というこの秋のノートPCのトレンドをおさえた新SRは注目製品だろう。

[斎藤健二,ITmedia]

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