携帯利用者が増加しても,携帯通信キャリアの売上にはつながらない――米調査会社

【国内記事】 2001年10月30日更新

 米調査会社Telecompetitionは10月29日,11月1日に発表するモバイルデータサービスに関する調査レポート「Declining ARPU, Worldwide Subscriber Insights: 2000-2010」の内容を明らかにした。この調査結果によれば,今後1,2年以内に携帯通信キャリアがモバイルベースのインターネット接続やマルチメディアメッセージなどの「次世代」サービスが本格的にスタートするが,ARPUは2010年までに現在の約30ドルから28ドルに低下するという。

 同社はその理由として,携帯電話の通話サービス料金の低下を挙げる。携帯電話利用者は2010年までに現在の2倍以上の22億人に増加し,携帯通信キャリアに7500億ドル以上の売上をもたらすまでになるが,基本の通話サービス料金が低下し続けるので,全体的な売上増にはつながらないとしている。

 また同社は,世界全体の携帯電話利用者層の変化も理由の1つに挙げている。経済力のある先進国では今後2,3年のうちに携帯電話が完全に浸透するため,携帯通信キャリア間で利用者数の維持を賭けた激しい価格競争が始まるという。また今後中国のような発展途上国で携帯電話利用者が大幅に増えていくにつれ,携帯電話市場にさまざまなキャリアが参入してくると思われることから,既存のキャリアのシェアは減っていくとしている。

 同社は今後数年以内にチャンネル広告やモバイルコマースなどといったデータサービスが重要な市場になっていくものとみている。今のところは利用者全体に占める利用率は低いが,2010年までに音声通信のみの利用者の約3倍の売上を生み出すようになるという。

[ITmedia]

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