日本hp，Pocket PC 2002搭載の「hp jornada 568」を発表（1/2）

日本ヒューレット・パッカードは，Pocket PC 2002搭載PDA，「hp jornada 568」を12月15日より発売すると発表した。コンパクトフラッシュ TypeIスロットと64Mバイトのメモリを搭載，173グラムの軽量化を実現した。

【国内記事】

2001年11月12日更新

　日本ヒューレット・パッカードは，Pocket PC 2002搭載のPDA，「hp jornada 568」を12月15日より発売すると発表した。価格はオープンプライス (市場予想価格6万円台) 。CFスロット TypeI，64Mバイトのメモリを搭載，173グラムの業界最軽量の軽さを実現している。

最も軽く，バッテリーの持ちも14時間

　CPUにはStrongARM/206MHzを採用，ディスプレイは240×320ピクセルのフロントライト付き反射型TFT液晶を備え，6万5536色表示を実現。本体には輝度センサーを装備し，周囲の明るさの変化によりフロントライトのオン・オフが自動的に行われる。ただし，iPAQ Pocket PCの輝度センサーのように，周囲の明るさによってバックライトが5段階に調整される仕組みにはなっていない。輝度設定は，屋外/屋内/低電源/自分のプリファレンスという4段階の輝度設定が用意され，手動で好みの設定にしておくことが可能だ。またディスプレイにはメタリックシルバーのフリップカバーが付属する。

シルバーのスタイリッシュな最軽量ボディに64Mバイトのメモリを搭載したjornada 568

　本体には，コンパクトフラッシュ TypeIスロットを搭載。東芝の「GENO e 550」や，NECの「Pocket Gear」に搭載されているSDカードスロットを装備していないが，別売りのSD/MMCカードスロットを備えたバッテリーを，本体の着脱可能なバッテリーと付け替えることで利用可能となる。内蔵メモリには64MバイトのRAMを搭載，Pocket PC 2002の安定した動作が望めるほか，大容量のデータを持ち運ぶことができる。

CFカードは，ストレージとして利用できるほか，「pocket camera」，TDKの「Air H" Card petit」，Socket CommunicationのBluetoothカードや無線LANカード，低電圧LANカード，携帯電話用通信カードなどが利用可能

　CFスロットのみを搭載した理由について，日本ヒューレット・パッカードの広報は「スロットの多さより本体バッテリーの寿命を重視した結果」という。

　バッテリーには着脱可能なリチウムポリマーバッテリーを採用，バックライトをオフにした状態での通常使用で14時間の連続仕様が可能。オプションで用意される長時間バッテリーを利用すれば最大28時間連続で利用できる。本体にコイン型のバックアップバッテリーを備えているのも特徴の1つ。本体のバッテリーが切れた場合でも，72時間データが保持されるという。

jornada 568の背面写真。バッテリーもCFカードのフタも付いている状態

メインバッテリーを外したところ。コイン型のバックアップバッテリーは側面から入れる

　単体でのバッテリー寿命は東芝のGENIO eが約8時間，コンパックコンピュータのiPAQ Pocket PCが約12時間，カシオ計算機のカシオペアE-750が約10時間，NECのPocketGearは12時間で，通常使用時の連続試用可能時間は現段階では最長となる。

　本体サイズ132×76.5×17.2ミリ，重さ173グラムと，Pocket PCデバイスとしては最軽量を実現。ちなみに東芝のGENIO eは約180グラム，コンパックコンピュータのiPAQ Pocket PCは約180グラム，カシオ計算機のカシオペアE-750は250グラム，NECのPocket Gearは約190グラムだ。

　また，今回新たに，ボタンの長押し時に特定の機能を割り当てられるようになった。jornada 568には「hp ホットキー」と呼ばれる4つのキーが用意され「ホームメニュー」「連絡先」「仕事」「予定表」が割り当てられているが，それぞれのホットキーを長押しすることで「hp クイックメニュー起動」「hp 音量/音質設定」「hp タスク スイッチャ」「hp Display profiles」にアクセスできる。これらのホットキーの設定はカスタマイズが可能なため，8つの動作をボタンに割り当てられることになる。

　「他社製のPocket PCは，設定を呼びだすために「スタートメニュ」から深い階層に行って設定しなければならない。jornada 568はワンプッシュで設定を呼び出せるのでモバイルシーンでの素早い操作が可能になる」 (日本hp広報)

長押し状態での機能割り当てに対応したhp ホットキー。十字キーの下にはアクション (実行) ボタンが用意されている。左下に見えるのが電源ボタン，右下がスピーカー

　インタフェースはIrDA 1.0対応赤外線ポート，USB/シリアルポート，コンパクトフラッシュ Type Iスロットが装備され，そのほか本体に，上下スクロールボタン，録音ボタン，アラーム用LED，スピーカー，DCジャック，電源ボタン，マイクロホン，ステレオヘッドホンジャック，十字キー，アクション (実行) ボタンが用意される。

左側面。左端から「スクロールボタン」「録音ボタン」「バックアップ電池スロット」「バックアップ電池ロック」

右側面にはスタイラスが収納される

上から見たところ。左端から「スタイラス」「CFカードスロット」「通知/充電ステータス用LED」「赤外線ポート」「ステレオヘッドホンジャック」。LEDはアラーム時と満充電時には緑に，充電中はオレンジに光る

下から見たところ。左端から「マイク」「USB/シリアルポート」「DCジャック」

主なスペック

製品名	jornada 568
プロセッサ	StrongARM/206MHz
メモリ（RAM）	64Mバイト
メモリ（ROM）	32Mバイト（フラッシュROM，OSおよびアプリケーション）
インタフェース	USB/シリアルコネクタ，コンパクトフラッシュスロット（Type I），赤外線ポート
液晶	反射型カラーTFT液晶（6万5536色表示）
電源	リチウムポリマー充電池
バッテリ駆動時間	最大約14時間
サイズ（幅×奥行き×高さ）	76.5×132×17.2ミリ
重量	173グラム

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