「GPSケータイ」はどのくらい魅力的?

KDDIが投入する新端末はGPS機能を内蔵。どの程度一般にアピールできるかが注目される。

【国内記事】 2001年11月15日更新

Weekly Mobile Top10 11月8日〜11月14日
1位 新バイオC1ファーストインプレッション
2位 ドコモのスパムメール対策,「らくらくホン」より「らくらくスパムメール拒否」を
3位 KDDI,「GPSケータイ」「ムービーケータイ」を12月から発売
4位 KDDI,ソニー・エリクソン製の「C1002S」,三洋製の「C1001SA」を発表
5位 日本hp,Pocket PC 2002搭載の「hp jornada 568」を発表
6位 迷惑メールはなぜ届く?──キーワードは“名簿”
7位 J-フォン,SDカード対応「J-SH51」,40和音ステレオサウンド「J-K51」発表
8位 J-skyがEZwebを抜く──10月事業者別契約者速報
9位 “ケータイ”になりたい腕時計
10位 CDMA2000 1x EVでも“完全定額”はなし──4月以降のKDDIは?

 先週のアクセスランキングでは,KDDIが発売する新機種のニュースが上位に入った。「GPSケータイ」「ムービーケータイ」と愛称を付けて新機能をアピールした「C3000」「C5000」シリーズ,そしてシンブルタイプと呼ばれる「C1000」シリーズだ。

機能も差別化へ

 これまでの携帯電話の機能は,メール,着信メロディ,Webアクセス,Javaと,それぞれ細かな違いはあるものの全キャリア横並びで搭載を進めてきた。ある意味,機能面での差別化はほとんどなかったといってもいいだろう。

 新機能の搭載で一歩抜け出したのが,J-フォン。カメラを内蔵した「写メール」端末の投入が,このところのシェア拡大に大きく寄与しているのは間違いないだろう(11月7日の記事参照)。しかしツーカーグループがカメラ内蔵端末を発売したものの,ほかのキャリアが追随する気配はあまりない(10月4日の記事参照)。

  こんな中苦戦を強いられてきたKDDIだが,GPSとムービーは“KDDIならでは”の機能。GPSの“写メール”化で,シェア拡大を狙う。

動画クリッピングサービスについてはドコモもFOMAの新機能として搭載してくるが,利用エリア,端末の価格ともにちょっと手が届きにくい状況が続きそうだ(11月14日の記事参照)。

 KDDIの新端末は,人気の折りたたみ型も4機種をそろえる。WAP2.0への対応でiモード向けコンテンツも閲覧できるなど,多くの面で強化が図られた。

GPSと動画の需要は?

 問題は,GPS機能と動画クリッピング機能にどのくらいの需要があるかだ。GPS機能については前評判はさまざま。「月に一回使うかどうかだろう。わざわざ欲しい機能ではない」というユーザーもいれば,「道によく迷うので,ありがたい。楽しみ」という人も。

 動画クリッピング機能が受け入れられるかどうかは,どんなコンテンツが出てくるかにかかっているだろう。質と量に関しては,コンテンツプロバイダがどのくらいやる気になるか──言い換えれば,端末がどのくらい普及するか,どのくらいコンテンツを作りやすい環境か,にかかってくる。

 残念ながら,動画クリッピングでもドコモとKDDIは別のフォーマットを採用した(11月1日の記事参照)。Webブラウズに続いて,ここでもデファクトスタンダードが争われる。

 端末の数も,ムービーケータイの2機種目を予定しているかどうかも明らかにしないKDDIに対し,ドコモは「iモーションはFOMAのiモードの標準機能。2002以降の機種にはすべて搭載していく」と自身満々(11月14日の記事参照)。

やはり分かりにくい端末投入の方向性

 KDDIが「GPSケータイ」「ムービーケータイ」にどれくらい期待しているのかも,微妙な印象を受ける。というのも,時期を同じくして従来のC40xシリーズと同等の機能を備えた「C1001SA」「C1002S」2機種を投入するからだ(11月8日の記事参照)。特にC1002Sは根強いファンを持つソニー・エリクソン製の端末。「GPSケータイ」「ムービーケータイ」を食ってしまう可能性も否定できない。

 さらに,ソニー・エリクソン製の「GPSケータイ」「ムービーケータイ」が出てくるかどうかも不明で,もし出るとすれば「C1002S」を購入したユーザーは,少々納得いかないことになるだろう。

 その上,「C414KII」という端末も同時期に発表(11月14日の記事参照)。これは操作性を向上させた,どちらかといえばJ-フォンのシンプルフォンやドコモのらくらくホンのような位置付けの製品と思われるが,製品のラインナップが混乱するのは間違いない。

 来年4月にはKDDIはCDMA2000 1xを導入する。そのときまでに製品のラインアップを整理できるかどうか。無意味な買い控えを避けるためにも,端末投入の時期と機能はある程度整理してもらいたいところだ。

[斎藤健二,ITmedia]

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