写真で見る,iモーション対応端末「FOMA N2002」

“青いFOMA”,「N2002」が首都圏で発売された。もっともFOMAらしいサービスとして期待される,動画クリッピングサービスiモーションはどんなサービスなのかを,写真と画面を中心にお伝えする。

【国内記事】 2001年11月19日更新

 NTTドコモは11月19日,FOMA向け動画クリッピングサービス対応端末「FOMA N2002」を発売した。ディスプレイが有機ELから6万5000色TFD液晶に変更され,iモーションに対応したのが最大の違い。そのほかにもiアプリのサイズの拡張など多くの改善がなされている(11月14日の記事参照)。

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FOMA N2001(上)と並べてみた。重さで2グラム,厚さで2ミリ大きくなっているN2002だが,ほとんど違いを感じない。背面のイルミネーションボタンのデザインが少々変わった以外は,大きな変更はない

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FOMA N2001(左)と並べてみた。デザイン以外,違いは見当たらない。細かなところでは,ダイヤルボタンの文字フォントが変わった

 価格は予想通り新規契約で4万円前後。従来機の「FOMA N2001」の在庫もまだ豊富なようで,実売価格が下げられていた。12月には南関東,東海,大阪地区でもFOMAサービスが始まるが,提供される端末はN2002。N2001は,関東のみで販売される端末になるようだ。

 FOMAカードを入れ換えるだけで機種変更が可能なFOMAでは(10月16日の記事参照),「FOMA端末からFOMA端末へ」の機種変更という概念はない。現在のFOMAをN2002に変えたければ本体のみを購入して,自分でFOMAカードを入れ換えることになる。しかし本体のみの端末は6万円程度と高価だ。

 本体色はフォレストブルーとシルバー。フォレストブルーは緑の混ざったメタリック調の青で,高級感を感じさせる。ソフトウェアはN2001と同じく「N503i」をベースとしているようで,「N503iS」から可能になった「受信メールのフォルダ分け」ができなかったり,メロディプレーヤーやイメージビューアから着信メロディ/壁紙の設定ができなかったりという点も。

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有機ELを採用したN2001(右)と並べてみた。両機種とも最大輝度に設定している。N2002はTFD液晶とはいえ,バックライトが非常に明るいのが特徴。有機ELのほうは画面が映っていないようにさえ感じさせてしまう。雰囲気は「N503iS」のTFT液晶に近く,バックライトの明るさは変化するものの時間が経っても消えることはない。503iSでもそうだが,薄型化のためか液晶面を押すとにじみが出る。ノートPCのディスプレイのようだ

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バッテリーの型番はN2001の「N01」から「N02」に変わったが,容量は740mAhで変更なし。充電器,充電ホルダーの変更もない

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ディスプレイの変更に伴い,画面配色も3種類から5種類に。スタンダード画面は背景が白色になった

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背面のランプもグレードアップ。赤/青しか選べなかった着信イルミネーションが赤/青/紫の3色になった

iモーションの映り具合は?

 N2002の最大の特徴は動画クリッピングサービスiモーションだ(11月14日の記事参照)。動画のファイルサイズは100Kバイト以下。現在のところ,iモードの接続に少々難のあるFOMAだが,動画のダウンロードは快適。あっという間にダウンロードは完了する。

 少々気になるのは料金面だ。FOMAにはパケットパックという割引プランがあり,オプション料金を払うことでパケット料金が10分の1まで割引かれる(9月5日の記事参照)。iモーションの場合,最大の100Kバイトのファイルをダウンロードしたとき,パケットパックなしで約169円の通信料がかかる(11月14日の記事参照)。

 あらかじめiモーションファイルの容量が分かっていれば,ダウンロードにかかる料金も予想がつくが,ファイル容量を表示していないサイトも散見された。

 いくつかのiモーション提供サイトを覗いてみたところ,100Kバイトのファイルを用意しているサイトばかりではなく,60K〜70Kバイトに抑えているところもある。N2002にはiモーション保存用に500Kバイトのメモリを用意しているので,ドコモが提供しているCMのように60Kバイト程度の動画なら6本程度保存できる。ただし,すべての動画が保存できるわけではなく,サイトによっては著作権の関係から保存を許していないところもある。

 KDDIの動画配信サービス「ezmovie」では,“設定した回数だけ再生すると消去”“設定した時間が過ぎると消去”といった設定も可能で「コンテンツ提供側がさまざまな著作権保護の方法を設定できる」(KDDI)のが特徴(10月2日の記事参照)。

 iモーションでは保存できる動画が少ないのに加え(芸能関係の動画はまずできない),保存領域500Kバイトは,あっという間に一杯になってしまう。しかし既に37コンテンツが用意され,多くの動画を楽しめるのは“さすがはiモード”といったところだろう。

 1つ気になったのは,再生音量が動画によってかなり異なること。初期設定では,ダウンロードが終わると自動的に動画が再生される設定になっているため,人ごみの中で突然大音量で鳴り響くことも。基本的には本体のスピーカーで再生することを想定しているようで,イヤホンマイクを付けても片耳しか鳴らない。ドコモは「ステレオも可能」としているが,この点もイヤホンマイクを付け,ステレオで聞くことを考慮しているezmovieとの違いだ。

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FOMA用のiメニューには,最上段に「iモーション」が。画面はサウンドクラフト/共同通信提供の「KYODOiNEWS」のもの。通常のiモードサイトの末尾にムービーダウンロードへのリンクが張られている。KYODOiNEWSでは,iモーションファイルの容量の記載がなく,「iモーションのダウンロードはできません」と分かりにくい注意書きが

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画面はウェザーニューズ提供の「WNI気象情報」。東京の天気を,CG映像とキャスターの声でお知らせする。右下の画面は,「F503iS」で「iモーション再生」を試してみたもの。エラーが表示される

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N2002の「マルチメディア」メニューには,メロディプレーヤー,イメージビューアに「iモーションプレーヤー」が追加された。ダウンロードして登録したiモーションファイルを再生できる。画面右上には6個のファイルがあるが,500Kバイトの容量はもうこれで一杯だ。メロディと同じく連続再生が可能で,再生順序を設定できる(左下)。ちなみに,再生中のiモーションは,十字キーの上下でボリュームを変更可能だ

[斎藤健二,ITmedia]

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