妙齢のOLに聞く「iモーションってどうよ?」

11月19日よりサービスが開始されたNTTドコモのFOMA向け動画サービス「iモーション」。妙齢のOL2人にiモーションを体験してもらい,感想を聞いてみた。

【国内記事】 2001年11月26日更新

 FOMA普及の起爆剤として期待される動画サービスiモーション。11月19日からサービスは開始されたが (11月14日の記事参照) ,まだ普通の人が持っているケースは少ない。そこで,iモードを利用しているOL2人に,iモーションを体験してもらった。

ちょっと中途半端な感じ?

 まず,体験してもらったのはCG制作会社のグラフィカー,Hさん30歳。iモードの利用歴は1年ぐらいだ。30分ぐらい無料の動画コンテンツを楽しんでもらって感想を聞いてみたところ「なんか中途半端な感じかなぁ」  「無料サイトのニュースを見ていたら,途中でブチっと切れちゃって,時間内に内容が完結されてない気がする。文字情報が画面内に流れれば,もっと分かりやすいかもしれないけど,この画面の大きさじゃ無理そうだね」

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CG制作会社のグラフィカー,Hさん。普段CGで動画コンテンツを制作しているだけに興味津々な様子だ

 画質については「テレビを見慣れていると『?』って感じだけど,ケータイだったらこのぐらいで仕方ないのかなぁ」。映画の予告編や音楽のプロモーションビデオなどは,「見たり買ったりする前にチェックできるから便利そう。もっと種類が増えてきたときに,目的のコンテンツにたどり着きやすいような検索性を高めてほしい」とも。

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もっと見たい映像にたどり着きやすければいいのに……と不満も

 現在iモーションで提供されているのは,ニュースや気象情報,映画の予告編や音楽のプロモーションビデオ,水族館の様子やアニメ情報,テレビCMなど。

 どんなコンテンツがあったらiモーションを使いたいかを聞いてみると,「歩きながらとか時間待ちのヒマつぶしに見るものだから難しいな。外でどうしても見たいって思うのは,これから行くレストランの中の様子とか,メニュー情報。パソコンだと静止画で載っている場合もあるけど,動画のほうがリアリティが増すからいいと思う。あとは旅の情報とか。ヒマなときに泊まるホテルの様子とか,周辺の雰囲気とか映像で見て調べておけると便利そう。あとはドラマの予告編とか話題のCMとか,友人と会ったときに話のネタになりそうな映像が増えてくると面白いね」

 もし,利用したいコンテンツがあった場合,1回のダウンロードにどれだけお金を払う気があるか聞いてみると,このへんはさすがにシビアだ。「払えるのは20円から50円までぐらいかな。レストラン情報が出てきたとして,20円でも10件調べれば200円。ビール1杯飲めちゃうぐらいになるしね。それ以上高かったらちょっと考えるかも」。彼女の場合,1カ月に携帯電話に払ってもいいと思う額が8000円ぐらいだという。iモーションを見ることでそれを超えてしまうのなら,「当分使わないかなぁ」

自分に必要な情報なら多少高くても見たい

 次に体験してもらったのは,外資系銀行にお勤めのNさん36歳。iモード歴は半年。実はあまりiモードは利用しておらず,主にメールと通話に携帯電話を使っている。

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外資系銀行にお勤めのNさん。音楽系のコンテンツの充実を望んでいる

 こちらも30分ぐらいコンテンツを見てもらったあと,感想を聞いてみた。映画と音楽に関心が高い彼女は,予告編やプロモーションビデオが気に入ったようだ。「もっと洋楽のプロモがあったらいいなぁ。映画の予告編ももっとたくさん用意してほしい。あと,例えばコンサート情報のページに前回のライヴのさわり部分があったら見たいかも。すごく好きなアーティストのレアな映像情報や新曲のプロモなら,ダウンロードに100円ぐらいかかっても見るかもしれない」

 また彼女が望むコンテンツもやはり旅行情報だ。「温泉が好きでよく行くので,どんな感じなのかを動画で先に調べて,ダウンロードした映像を友達に見せて相談できたら便利そう」

 ニュースも15秒,30秒内で内容が完結しているなら見たいという。「例えばこのあいだの米国テロ事件のような大きなニュースの映像がiモーションで見られたらすごいと思う。大きな事件の際に映像が頻繁に更新されて,その場の状況が分かれば,外出先でも現地に住んでいる友人たちの安否を知ることができるから安心できる」

 さきにも話しているように,彼女は自分にとって必要な情報であれば100円ぐらいのダウンロード料金がかかっても見るという。

目的のコンテンツにたどり着くまでが面倒

 2人に共通した意見が「目的のコンテンツ」にたどり着きにくいところ。操作に慣れていないせいもあるのだろうが,動画の検索システムが用意され,CMならメーカー名,音楽情報ならアーティスト名を入力すれば,どんな動画が用意されているのか分かるような仕組みがあれば便利だと思っているようだ。

 今回は30代の女性に意見を聞いてみたため,似たような意見になってしまったが,世代によって見たいコンテンツは違ってくるであろうし,今後さまざまな世代に向け多数のコンテンツが提供され始めるのは間違いない。

 NTTドコモはモバイル動画配信サービスとして「M-stage visual」を映像受信用端末「eggy」向けに提供しているが,やはり,コンテンツへのアクセスのしにくさが指摘されていた (7月6日の記事参照) 。今後増えるであろうコンテンツの検索性を高め,ユーザーが目的の映像にたどり着きやすい仕組みをつくることも課題の1つとなりそうだ。

[森山雨音,ITmedia]

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