AirH"対応音声端末投入で,料金プランはどうなる?AirH"に対応した「ル・モテ KX-HV200」は音声端末としても魅力的。課題は,AirH"と音声通話をうまく活かす料金プランがないことだ。
これまでデータカードのみだったAirH"端末に,音声通話も可能な端末が仲間入りした。26日に発表された九州松下電器製の「ル・モテ KX-HV200」はTFT液晶を搭載した折りたたみ型の端末ながら,AirH"にも対応(11月26日の記事参照)。幅広い用途での利用が期待できる。 AirH"は月額定額料金のデータ通信サービス。32Kbpsのパケット通信を使い,DDIポケットの通話エリアであれば全国どこでも無線による使い放題を実現している(5月28日の記事参照)。 ただし気をつけたいのは,ル・モテ KX-HV200の場合定額制データ通信が適用されるのは「外部とケーブルでつないだときのみ」(DDIポケット)ということだ。H"の音声端末でも,メールやコンテンツサービスを利用できるが,これらには定額料金は適用されないという。 また端末自体は12月21日に発売されるが,PCとの接続ケーブルの準備は整っていない。当初から利用できるのは「Palm Vx」「WorkPad c3」と接続できる松下製のケーブル「KX-HA10」のみで,PCと接続できるケーブル「U-Cable typeP5」は来年2月5日の発売を予定している(11月26日の記事参照)。 料金プランは検討中AirH"は従来データカード専用の通信方式だったこともあり,料金プランは下記のようにデータ通信専用のものしか用意されていない。
DDIポケットでは「(音声通話用の)パック料金との組み合わせも検討している」と言うが,現在のところル・モテ KX-HV200でAirH"を利用するにはAirH"用の料金プランを選ぶしかない。 AirH"用プランを選んだ場合でも,定額料金とは別に“1分いくら”の料金を支払うことで音声通話が可能だ。「AirH"用のデータカードでも,“どうしても64Kbpsの通常のデータ通信がしたい”という場合,時間課金の通常のデータ通信も可能」(DDIポケット) ただしウリの機能である受信無料のライトEメールを使うには,月額300円の料金がかかってしまう(10月16日の記事参照)。「スーパーパックLL」と「つなぎ放題コース」を合わせたプランの新設が期待される。 feel H"からH"へル・モテ KX-HV200は,ブランド名としては「feel H"」ではなく「H"」を使う。「機能的にはfeel H"+アルファ。だがイメージを変えるためにH"に戻した」(DDIポケット)。同社によれば新しく「Intelligent H"」という呼び方もする。しかし,ロゴなどを作るわけではなく,あくまでH"だという。 AirH"により,ワイヤレス通信で定額制という革新的なサービスを打ち出したDDIポケット。12和音の着信メロディにカメラが接続可能とPHSの常識を打ち破ったfeel H"が登場してから,もう約1年(9月22日の記事参照)が経つ。それでも,契約者の過半数は,未だに音声端末のユーザーだ。 feel H"端末も,当初は売り切れが続出するなど好調な出だしを見せたが,後半はJava搭載,カメラ内蔵などハイペースで進化する携帯電話に遅れをとった。PHSとしては高額の1万円以上で売られていた端末が,現在では1ケタ〜2ケタの価格で販売されていたりする。 イメージを一新し,AirH"と組み合わせた音声端末を投入するDDIポケット。しかし,このル・モテ KX-HV200はそれほど戦略的な端末というわけではなさそうだ。端末は1カ月後に発売されるものの,新機能であるライトEメール(拡張版)への対応は来春だし,ウリのAirH"も,PCに接続するには2月まで待たなくてはならない。このあとも音声H"端末の発売を予定しているというが,そちらはAirH"非対応だ。 “データ通信に特化”しなくてはならないが,音声のユーザーも見捨てられない。年に1度くらいは新端末を出さなければ……。DDIポケットの本音はそのあたりにあるのだろう。 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
最新スペック搭載ゲームパソコン
最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
FEED BACK |