J-フォン,Javaアプリを一般に開放J-フォンは来年1月に発売予定のパケット対応端末から,一般に作成されたJavaアプリをダウンロード可能にする。併せて技術情報,開発ツールなどが公開される。
J-フォンは11月28日,携帯電話向けJavaサービス「Javaアプリ」を一般に開放することを発表した。これまでJavaアプリを提供できるのは公式コンテンツプロバイダに限られていたが,一般のユーザーが作成したJavaアプリを動作させられるようになる。 12月中には開発ツールも無償で提供され,来年に発売を予定しているパケット対応端末からダウンロード可能になる(11月5日の記事参照)。パケット対応端末ではJavaアプリサイズが100Kバイトに拡大され,機能拡張も施されているが,“一般Javaアプリの利用”が最大のトピックになるだろう。 一般ユーザー作成のJavaアプリでも,3Dポリゴン機能やネットワーク機能などを利用することが可能。「一般向けと公式向けで機能の違いはない」(J-フォンサービス開発本部サービス企画第1グループの桑原正光主任) 11月28日からパシフィコ横浜で開催されている「JavaOne」で,Javaアプリ公開の概要を解説したJ-フォンサービス開発本部サービス企画室サービス企画第1グループの桑原正光主任 アプリのチェックはコンテンツアグリゲータが一般公開するに当たってJ-フォンが意識したのは,「悪意あるJavaアプリの利用を阻止しなくてはいけない」(桑原氏)ということ。 J-フォンのJava仕様では,ユーザー情報などもJavaプログラムから利用可能になっている。そのため「端末内のデータが流出するようなアプリケーションではないか。ウイルスなどによる不正な動作をしないか」(桑原氏)をチェックする仕組みが用意された。 この管理業務は,コンテンツアグリエイターと呼ばれる企業がJ-フォンから認定を受けて行う。当初,スパイシー・ベクターとバンダイネットワークスがコンテンツアグリゲイターとして,アプリケーションの収集,開発者の管理,アプリケーションの管理,ダウンロードサービスを行う。 「スパイシー・ベクターは,iアプリの勝手サイトを運営しているという実績と親会社であるベクターのノウハウを評価した」と桑原氏。バンダイネットワークスの親会社バンダイでは「新人作家の登竜門としたい」という意向も持っているようだと言う。 コンテンツアグリゲイターは,開発者の登録を受け付け,Javaアプリのチェックを行う。チェックの項目については,「(J-フォンが用意した)運用ガイドラインが前提」(桑原氏)となっており,ネットワークへのアクセスやユーザー情報へのアクセスが重点的にチェックされる。 “一般に公開”といっても,どのサイトからでもJavaアプリをダウンロードできるわけではなく,J-フォンが承認したサイト──つまりコンテンツアグリゲイタのサイトからだけダウンロード可能だ。Javaアプリ作者はコンテンツアグリエイターに開発者登録し,作成したJavaアプリのチェックが終わるとコンテンツアグリゲータのサイトに登録されるという流れになる。
フル機能の開発ツールは無償でJ-フォンのJava仕様は標準仕様のMIDP(用語)をベースとしているが,JSCLと呼ばれる独自の拡張APIも用意している。それにより,2Dスプライトや3Dポリゴン,SMAF形式の音楽ファイルを扱えるなどマルチメディア機能が充実している(3月22日の記事参照)。 一般公開にあたって,これらの機能を盛り込んだJavaアプリを開発できるツールも提供する。それぞれアプリックス,ゼンテックテクノロジー,ヤマハ,バンダイネットワークス,エイチアイがツールを準備し,12月中には無償で公開する予定だ。またゼンテックテクノロジーは,より機能が向上した開発ツールを有償でも提供する予定だという。 併せて著作権フリーの音楽データも数百件用意され,マルチメディア系のJavaアプリを開発する環境が整えられる。 J-フォンでは,本日より「J-PHONE Developer Program」にて,無料で技術情報を提供。法人向けにテクニカルサポート付きの有償サービス「J-PHONE Certified Solution Provider(JCSP)」も提供する。 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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