News 2000年7月4日 10:15 PM 更新

トーメンメディアコム,一足早い双方向CATVを計画

 トーメンメディアコムは7月4日,ケーブルTVインフラを使った双方向TVサービスを2001年4月にも開始すると発表した。CATVは2010年までにデジタル化され,双方向サービスも付加される予定だが,同社のサービスはこれを先取りしたもの。TV放送はアナログだが,ユーザーはTVの画面でインターネットを含むインタラクティブコンテンツを楽しむことができるようになる。

 サービスの名称は「メディアッティ」。双方向通信はIPをベースとしたもので,コンテンツはHTMLで制作可能になる。契約ユーザーは,このインフラを使って外部インターネットにアクセスすることもできるが,「外部の人間は独自コンテンツを見ることはできないよう,閉じた形で提供する」(同社)という。

 予定されているサービスは,金融,旅行,占いといった各種情報番組に加え,BSデジタル放送の配信,インターネット電話,音楽配信など。さらに,「時期的には多少遅れる可能性がある」(同社)が,Video on demandもロードマップに含まれている。トーメンメディアコムでは,有料コンテンツのために課金システムも整える方針だ。

 ただし,今回の発表では,通信速度やセットトップボックスの仕様,価格といった詳細が明らかにされていない。同社は,「スループットはまだ決定していないが,各サービスに必要な安定速度を確保することは必須であり,サービスの中にはVideo on demandといった大容量データを扱うものもある」と話している。

 メディアッティを提供するため,トーメンメディアコムは光ファイバーを使ったバックボーンを独自に構築し,全国のCATV事業者に採用を呼びかけていく。なお,シティーケーブルネットや狭山ケーブルテレビなど,同社が出資している5つのCATV事業者は,既に採用を検討しているという。

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[芹澤隆徳,ITmedia]

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