News 2000年7月6日  8:50 PM 更新

プーマ,モバイル機器向けのアプリケーション構築プラットフォームを発表

 データ同期ソフトで知られるプーマテクノロジーは7月6日,PDAや携帯電話向けのアプリケーション構築プラットフォーム「Mobile Application Platform」(MAP)を8月より提供すると発表した。MAPは,Webサイトの更新情報を電子メールで通知する「Mind-it」ならびにPCアプリケーションやWeb上のフリーサービスで管理している個人情報を携帯電話やPDAなどのモバイル機器と同期させる「Sync-it」という2種類のコンポーネントから構成される。各コンポーネントの提供開始時期は,Mind-itが8月より,Sync-itが12月からとなっている。それぞれ単独で導入することも可能。

 またプーマは,8月からのサービス開始に向けて,ソフトバンク・モバイル・テクノロジー,三井物産,エヌ・ティ・ティ・エムイー,東芝,NTTデータ,伊藤忠テクノサイエンスの6社とパートナー契約を結んでいる。パートナー企業各社は,ASP,ISP,ポータルサイト,ならびにECサイトなどを対象にMAPの販売・導入・保守を行うほか,ASP事業者として自らサービスを提供する場合もあるという。

PCからモバイルへのパラダイムシフト

 Mind-itは,任意のホームページの更新情報の通知について,詳細な条件設定に対応するのが特徴。例えば,株価情報サービスでは,「A社の株価が100円を割ったら」という条件を設定することができ,条件に該当する変更が発生した場合は,ユーザーの携帯電話やPDAなどに電子メールで通知される仕組みになっている。プーマによれば,既に,オークションサイト運営の米eBay,ポータルサイトの米Lycos,ニュースサイトの米ZDNetなどでMind-itが導入・運営されているという。

 Sync-itは,1999年11月にデータ同期ソフト「Intellisync」製品のインターネット対応版として開発表明された「Intellisync.com」(11月30日のPCWEEK記事参照)の製品バージョン。利用可能なモバイル機器は,ザウルス,WorkPad,Windows CEマシン,iモード,EZweb,J-Skyweb対応の携帯電話など。Outlook,Outolook Express,Lotus OrganizerといったPC用のアプリケーションやWeb上で提供されている各種フリーメール/フリースケジュラーのデータをシンクロできる。

 Sync-itを利用するには,クライアント側に100Kバイト程度のモジュールをダウンロードする必要がある。このモジュールは開発キットが提供されているので,今後登場するモバイル機器についても対応が容易だという。

 プーマの荒井真成社長は,現在のモバイルインターネット市場について,「デバイスは多様化し,情報量が急激に増加している。しかしながら,検索や閲覧システムが従来のままでは限界がある。オフィス,家庭,モバイルと各所に情報が分散しており,データの同期に対するユーザーからの要望は高まっている」と分析する。

関連記事
プーマ,Intellisyncのインターネット版発表

関連リンク
プーマテクノロジー

[中村琢磨,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.