News 2000年9月13日 09:00 PM 更新

MOに著作権保護機能――オリンパスなど8社が「メディアID」を推進

 オリンパス光学工業などMOドライブ/メディアメーカー8社は9月13日,3.5型(230M/540M/640Mバイト,ならびに1.3Gバイト版)のMOメディア/ドライブに著作権保護機能の「メディアID」(仮称)を搭載することで合意したと発表した。メディアIDは,MOメディアに固有のIDを割り当てることで,不正利用を制限しようというもの。8社では,著作権保護に対応した大容量次世代メディアとしてMOの普及を推進していく。

 メディアID機能を利用するには,この機能に対応したメディアとドライブが必要になる。データをメディアに記録する際に固有のIDが同時に埋め込まれ,別のディスクにコピーされたデータの読み出しを防ぐことができるようになる。また,メディアIDに対応したメディア/ドライブには下位互換性があり,著作権保護機能を使わなければ,従来のメディア/ドライブを利用することも可能だという。

 著作権保護機能というと,メモリースティックやSDカードなど,音楽配信に対応したメディアを思い浮かべるが,メディアID機能付きMOの用途は少し異なる。メディアID機能の利用シーンとして想定されているのは,例えば,企業内での機密書類の保存や,美術館でサンプルデータを配布する場合など。「あらゆる場所で情報がデータ化され,著作権保護への要求が高まっている」(富士通)というのが背景にある。また,メディアIDは,Windows Media Technologiesの著作権保護機能に対応する予定だが,データの持ち運びに限定されるため,こちらはあくまで補助的な機能になるもようだ。

 メディアIDの賛同企業には,オリンパスのほか,コニカ,富士通,ソニー,帝人,東ソー,日立マクセル,三菱化学工業と,MOフォーラム参加企業のほとんどが名を連ねる。8社では今後,メディアIDの仕様を策定し,対応メディア/ドライブを開発する。なお富士通では,年末より対応ドライブのOEM出荷を開始,2001年春には製品化する見込みだとしている。

[中村琢磨, ITmedia]

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