News 2001年9月12日 11:59 PM 更新

オーディオマニアも納得?――音楽サーバに進化する新「バイオMX」

ソニーは12日,開発中の新しいバイオMXを公開した。PCから音楽を自在に操る「ミュージックサーバ」が製品コンセプトで,同社らしく,音楽へのこだわりが満載されていた。

 ソニーは,現在開発中の「バイオMX」の新製品の内覧会を行った。音楽を「ためる・聴く・連れ出す」という新しいPCミュージックのスタイルを提案している。


新「バイオMX」

 新バイオMXは,とにかく音楽へのこだわりが満載だ。例えば,6バンドのデジタルパラメトリックイコライザを搭載しており,任意でカスタマイズできるユーザー設定のほか,ロック/ポップス/ジャズ/クラシックという4種類のプリセット設定が用意されている。

 と,ここまでは普通だが,このプリセット設定は,実はソニー・ミュージックエンタテインメントのレコーディングエンジニアがチューニングしたもの。つまり,「現場のプロの音」が楽しめるというわけだ。


6バンドのデジタルパラメトリックイコライザを搭載

 また,エフェクト用の残響音は,機械的に作り出すものではなく,ヨーロッパに実在する音楽ホールの残響を録音してリアルタイムで合成していくというこだわりよう。お遊び機能的なものでは,カラオケの練習などに使える「ボーカルキャンセル」機能も搭載している。


ヨーロッパに実在する音楽ホールの残響音をエフェクトに利用

 MDへのデータ転送新規格「Net MD」に対応しており,HDD上の音楽データをMDへ高速録音することができる。もちろんCDからMDへのダビングもオーディオコンポのように気軽に行える。インターネットの音楽配信サイトから取り込んだ音楽データを「録音」することも可能だ。

 音楽データの再生/録音,管理,さまざまなメディアへの書き出しなどを行う専用ソフト「SonicStage Premium」が,“ミュージックサーバ”MXの中心機能となる。分かりやすく直感的なインタフェースを採用しており,各種メディアへの録音やエフェクト機能を使った再生,オリジナルアルバムの編集といった作業がアイコンへのドラッグ&ドロップで行える。

 最後に,外観を見てみよう。角を丸くしたラウンドシェイプボディの前面には,鏡のように映りこむ半透明パネルが取り付けられている。ミニコンポなどオーディオ製品で流行のスタイルだ。

 中央にはMXシリーズの特徴の1つである液晶パネルがあり,その下には銀色の丸いマルチファンクションボタンが並ぶ。Windowsを起動しなくても,オーディオコンポのような気軽さでCD再生やMD録音,FM受信が楽しめるのだ。


角を丸くしたラウンドシェイプボディ。G4に似てる?

 前面パネルに隠されている下部には,PCカードとメモリースティックのスロットをそれぞれ1基ずつ装備しており,USB,IEEE1394,マイク,オーディオの端子が並ぶ。


マジックゲート対応のメモリースティックスロットを搭載

 この新しいバイオMXは現在開発中の製品。「年内発売を目標にしている」(同社)がスペックや価格,発売日の詳細は,追って発表するという。

 内覧会のマシンは,CPUにPentium 4を使っていたがクロック数は不明。HDDは80Gバイトを搭載していた。また,TVチューナー内蔵MPEG2リアルタイムエンコーダボードを搭載していたが,「搭載するハードは細かな変更があるかもしれない」(同社)とのこと。OSはデモ機ではWindows XPを使っていたが,これも製品版ではどうなるか分からないという。


TVチューナー内蔵MPEG2リアルタイムエンコーダボードを搭載していた


大きなリモコンも標準装備される

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[西坂真人, ITmedia]

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