ダブルTVチューナー搭載で2番組同時視聴・録画が可能――エプソンダイレクト EDiCube MW2500H(1/3 ページ)

» 2004年01月07日 13時00分 公開
[赤枝輝昌,ITmedia]

 エプソンダイレクトの「EDiCube MW2500H」(以下、MW2500H)は、TV視聴・録画が可能な省スペース型デスクトップPC「EDiCube MV」シリーズの最新モデルだ。2番組の同時視聴・録画が可能なダブルTVチューナーを搭載しているのが一番の特徴のPCだ。

 今回レビューするのは、17インチワイド液晶ディスプレイ「EDW17MV」がセットになったモデルだ。TV視聴・録画機能を中心にレビューをお届けしよう。

17インチワイド液晶ディスプレイとセットになった「EDiCube MW2500H」

TVチューナーカードを2枚搭載

 MW2500Hでまず驚いたのは、全く同じTVチューナーカードが2枚搭載されていたことだ。アンテナの同軸ケーブルをチューナーカードの入力側に接続し、出力側ともう1枚のチューナーカードの入力側を付属の同軸ケーブルで接続する。

全く同じTVチューナーカードが2枚挿着されている

 ダブルTVチューナー搭載のTVチューナーカードといえば、カノープスの「MTV3000FX」などが有名だ。こちらは、PCIカード1枚にチューナーが2個搭載されている。おそらく、ダブルTVチューナーを搭載するTVチューナーカードでは価格が高価なため、シングルTVチューナーのTVチューナーカードを2枚搭載したのだろう。しかしそのために、2基しかないPCIカードスロットの両方が使われてしまっているのは少々残念だ。

ライザカード上にある2基のPCIカードスロットは両方ともTVチューナーカードで使われている。TVチューナーカードはAVerMediaの「M17P-B」だ

 搭載するTVチューナーカードは、AVerMedia製の「M17P-B」である。AVerMediaからは未発表の製品なので、エプソンダイレクトのオリジナルTVチューナーカードであると思われる。ハードウェアMPEG2エンコード対応で、ゴーストリデューサーやデジタルノイズリダクション、3次元Y/C分離回路、タイムベースコレクタも搭載する高性能カードだ。タイムベースコレクタは、VHSテープをDVD化する場合などに音声と映像のずれを防ぐ機能である。

使い勝手のよさはAV家電製品並み

 TVの視聴・録画には、同社オリジナルのTV視聴・録画ソフト「Symphovision」を利用する。2チューナーの画面を使い分ける操作には若干慣れが必要で、Symphovisionのコントロールパネルにある「チューナ切り替え」ボタンで、操作するチューナーを切り換える。

デスクトップに2画面を表示したところ。それぞれのチューナーの操作は、Symphovisionコントロールパネルの右下にある「チューナ切り替え」ボタンで切り換える

 付属のリモコンで表示モードを切り換えると、画面いっぱいにTV視聴用の画面が表示され、リモコン操作に適したインタフェースになる。画面のインタフェースはリモコン操作を前提にデザインされており、数メートル離れたところからでも快適に操作できる。Symphovisionを全画面表示すると、パソコンではなくハードディスク&DVDレコーダを操作しているような感覚で使える。

シンプルな画面インタフェースは好印象。すべての操作がリモコンから行える

 シングルTVチューナーのTVパソコンの場合、裏番組の録画はもちろん視聴もできない。この点でTVパソコンは、家電製品のTV+ビデオに敵わない。しかし、ダブルTVチューナーを搭載しているMV2500Hであれば、基本機能はTV+ビデオと同等である。むしろ、2番組の同時録画や、録画した番組を編集してオリジナルDVDを作成するなど、視聴・録画だけにとどまらない使い方においては、最新のハードディスク&DVDレコーダ以上の機能と使い勝手を実現していると言えるだろう。

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