「Endeavor NT2600」(以下、NT2600)は、ミニマム構成では9万円を切る低価格ノートPCだ。エプソンダイレクトはハイスペック、ハイコストパフォーマンスなPCをBTOできるメーカーとして有名だが、NT2600もCPU、メモリ、ハードディスクなどをカスタマイズ可能である。
今回レビューするのは、NT2600のミニマム構成にメモリだけを追加したモデルである。基本的なスペックは、CPU:モバイルCeleron/2.0GHz、メモリ:PC2100対応DDR SDRAM 256Mバイト、ディスプレイ:14.1インチTFT、HDD:30Gバイト、光学ドライブ:CD-ROMだ。
なお、BTOで選択できるのは以下のとおりで、予算と用途を考慮しながら最適なPCにカスタマイズすることが可能である。
CPU | Celeron 2.0GHz/Celeron 2.20GHz/Pentium 4 2.20GHz-M |
メモリ | DDR SDRAM 128MB/256MB/512MB/768MB/1024MB |
ディスプレイ | 15インチTFT/14.1インチTFT |
HDD | 30GB/40GB/60GB |
光学ドライブ | CD-ROM/DVD-ROM & CD-R/RWコンボドライブ |
NT2600は、XGA(1024×768ピクセル)表示の14.1インチまたは15インチ液晶ディスプレイを搭載する2スピンドルノートPCで、ハードウェアのスペックからも、高性能なハイエンド機ではなくコストパフォーマンス優先のモデルであることがわかる。筐体のデザインはシンプルで、ダークブルーを基調とした落ち着いた配色になっており、ビジネスユースでも十分に使えるデザインを目指していることをうかがわせる。
A4サイズの筐体は樹脂製でがっしりとした作りになっており、剛性は十分に確保されている。筐体サイズは幅328×奥行270×高さ27〜45ミリ、重量は約3キロである。約3キロという重量は、モバイル用途では厳しいだろう。デスクトップPC代替のノート機として、据え置きで利用した方が無難だ。とはいえ、家の中やオフィス内程度であれば、十分持ち運べる重さである。
標準付属のバッテリーパックはリチウムイオンで、電圧は14.8V、容量は2200mAhと少な目である。バッテリーの持続時間は、実測値で約1時間30分だった。測定条件および方法は、液晶ディスプレイの明るさを使用に支障をきたさない程度(16段階ある明度設定の真ん中の明るさ)に設定し、ムービーファイルを連続再生してスタンバイ状態に入るまでの時間を計測している。これからも分かるように、モバイル用途には向いていない。ちなみにこの測定条件は、PCにとっては比較的高負荷ではある。
XGA表示の14.1インチ液晶ディスプレイは、従来からの非光沢タイプである。普通に使用する分には問題ないが、明るさは若干不足気味で、視野角も左右約120度、上下約90度と狭い(筆者測定値)。このあたりは、価格とのトレードオフだと割り切るしかないだろう。
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