東芝のTablet PC第二世代はCentrinoとSXGA+でパワーアップレビュー(1/3 ページ)

dynabook SS M200は、SS3500の基本的な設計を受け継ぎつつ、性能アップや各部のリファイン、それにタブレットでの利用を考慮した新しいソフトウェアで構成した製品である。中でも目立つのがプロセッサのパワーアップと液晶パネル解像度のアップだ。

» 2004年01月15日 12時49分 公開
[本田雅一,ITmedia]

CentrinoとSXGA+でリフレッシュ

 東芝初のタブレットPCだったDynabook SS3500は、ノートPCの液晶を反転させてタブレット型としても使えるコンバーチブル型の中で、もっとも完成度の高い製品のひとつだった。dynabook SS Sシリーズと共通の浅いストロークながら疲れの少ないキーボードに、剛性感たっぷりのボディ。ヒンジ部のクリップなしにコンバーチブルのメカニズムを作り上げていたのが印象的だ。12.1インチ液晶パネルはサイズ拡大、重量増大につながっていたものの、反面では手書き入力がやりやすいというメリットも生み出していた。

 新製品のdynabook SS M200は、そのSS3500の基本的な設計を受け継ぎつつ、性能アップや各部のリファイン、それにタブレットでの利用を考慮した新しいソフトウェアで構成した製品である。中でも目立つのがプロセッサのパワーアップと液晶パネル解像度のアップだ。

 プロセッサはPentium Mとなり、よりパワフルかつ省電力に。1.4GHzのPentium Mはクロック周波数こそそれほど高くないが、オフィスワークからデジタルイメージ処理まで十分にこなす実力がある上、内部アーキテクチャの改良とより進んだ製造プロセスにより、モバイルPentium III-Mよりも高速な処理が行える。

 また解像度が1400×1050ピクセルのSXGA+へとアップした12.1インチの低温ポリシリコンTFTパネルは、タブレットPCとしてはもちろん、ノートPC全体を見渡しても本機が初めての採用例となる。

左よりSDカードスロット、マイク入力端子、ヘッドホン出力端子、ボリュームダイヤル、
左より電源コネクタ、USB 2.0×2、RGBコネクタ、モデムコネクタ、LANコネクタ(10/100Base-TX)
左よりセキュリティロックスロット、赤外線ポート、ワイヤレスコミュニケーションスイッチ、PCカードスロット
左よりペンホルダ、セキュリティロックスロット

高解像度を使いこなすための工夫も

 これまで12.1インチクラスでSXGA+が採用されてこなかったのは、技術的な問題ではない。単に高解像を実現するだけならば、もっと解像度の高い液晶パネルを作ることは可能だ。しかし144.6PPI(1インチあたり144.6ピクセルの密度)ともなると、Windowsの標準解像度では表示サイズが小さくなりすぎ、一般的な用途ではかえって扱いにくい(Windowsは96PPIを想定して設計されている)。画面設定でフォントサイズを変更することも可能だが、一部のアプリケーションではダイアログ表示が正常に行えなくなるなどの互換性問題がある。

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