1月7日に発表となったバイオ新ラインアップ群の中で、出荷のトリを飾るのが、2月7日より販売される「バイオHXシリーズ」だ。
デスクトップバイオシリーズのスタンダード機種であり、バイオHSシリーズの後継となる製品群だ。新設計となる約13.5リットルのコンパクト筐体に液晶ディスプレイがセットになったマシンで、TVチューナーが標準で搭載されている「TVパソコン」と言えるだろう。
バイオHXシリーズは、CPU/液晶/HDD容量などの違いによって、「PCV-HX80B7/70B7/50B7/50B5」の4モデルがラインナップされている。価格はオープンプライスだが、予想店頭価格はそれぞれ28/25/20/18万円前後の見込みだ。OSはすべてWindows XP Home EditionでさらにOffice Personal 2003もプリインストールされる。
では、実際に試した際のインプレッションを述べていこう。なお評価したのは試作機であり、発売される実機とは異なる部分があるかもしれないことを記載しておく。
バイオHXのポイントとなるのが、新設計のパームレスト付キーボードだ。パソコン利用時には折りたたんでパームレストとなるが、広げるとキーボードカバーに変化する。カバーを折りたたむと同時に、キーボード下部にAVコントロールキーが登場し、TVモードに切り替わる。
TVモードは標準設定だと画面いっぱいにTVが表示されて、さらにモニター輝度が最大となり、SRSの開発したサウンドエフェクト「WOW」が有効となる。要するにパソコン止めたら即TV、という使い方ができるわけだ。一般的にTVはパソコンよりも高い輝度で見るのが普通であり、TVを見るのにはちょうどよい設定と言えるだろう。
もちろん、これらの設定はユーザーが自由に変更可能だ。TV/PCポジションでのWOWのオン/オフ、標準液晶輝度の調整と、フロントイルミネーションのオン/DIMMER(減光)/オフ、さらにTVポジション時に自動起動するソフトウェアを設定できる(4種類から選択可能)。
TV機能はこれまでのバイオシリーズと同様に、オリジナルのキャプチャカード「GigaPocket Engine」で実現している。ただしカードの中身は最上位機種とそれ以外で異なり、最上位機種はゴーストリデューサーと三次元Y/C分離回路が入っている。これは上位製品群のバイオRZと同等のものだ。
このGiga Pocket Engineがなかなかよい。筆者の家では民放にノイズがかなり入るのだが、自宅のTVよりは明らかにノイズの少ない画面となっていた。
液晶は全モデルクリアブラック液晶で、380cd/m2の高輝度に加え、ARコートのため低反射で応答速度も10枚/秒と高速だ。液晶サイズと解像度は最下位機種の50B5が15インチXGA(1024×768ピクセル)で、それ以外は17インチSXGA(1280×1024ピクセル)となっている。
そして5W+5Wの大出力スピーカーを加え、低音を充実させるためにチューニングポートと、先ほど述べたSRSのWOW回路を搭載している。リモコンの受光部はディスプレイにあるので、付属のリモコン操作もスムーズだ。
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