コニカミノルタカメラは米ラスベガスで開催中の「PMA 2004」展示会初日となる2月12日(現地時間)、待望のレンズ交換式デジタル一眼レフカメラ(DSLR)「α-7 Digital」(仮称)を発表した。αシリーズのオートフォーカスレンズがそのまま利用可能なAマウントを採用。α-7に準ずる操作性をそのままに、APS-CサイズのCCDを用いた製品だ。発売は2004年秋を予定しているという。
同社ハイエンド機「DiMAGE A1」のアンチシェイク機能と同様に、CCDをスライドさせて手ブレを補正する「CCDシフト方式」の手ブレ補正機能を搭載する。ボディ側に手ブレ補正機能が内蔵されるため、レンズの機能に関わらず手ブレ補正を行える点が、本機の大きな特徴と言えるだろう。ラスベガスで公開されたモックアップの背面右下には、手ブレ補正機能をオン/オフするスライドスイッチが配置されていた。
CCDの移動による手ブレ補正は、画角などに応じた補正量の最適化が不可欠だと考えられる。今回の発表では、その詳細についてまったく明らかにされていないが、もしαシリーズのレンズすべてで手ブレ補正機能が利用できるのであれば、装着レンズを問わずにあらゆる場面で手ブレ補正が有効な、画期的レンズ交換式カメラが誕生することになる。
気になるCCDは、APS-Cサイズの600万画素タイプとだけ発表されており、感度設定範囲などは分からない。同様に背面液晶ディスプレイのスペックも未発表だが、モックアップに装着されている液晶パネルは大型で、目測では2インチクラスのように見えた。
長らくミノルタファンに待たれていたαシリーズのデジタル版だが、「α7」の名が明らかになったことで、ターゲットとなるユーザー層や価格レンジも見えてきた。近年活発な動きを見せるDSLR市場だけに、まだ価格は未定とのことだが、使いやすいダイヤル式のユーザーインターフェイスを備えるα-7 Digitalは、登場を待ちこがれたミノルタファンだけでなく、このクラスの製品に注目するハイアマチュア層に広くアピールしそうだ。
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