CPU、メモリ・HDD容量などの基本PCパーツから、キューブ・スリム・タワー型など筐体デザインまで多彩なBTOメニューから自由なスペック、そして自分の予算で構成できることで人気が高まっている「ショップブランドPC」。そこで、そのようなショップブランドPCを提供するPCショップに「7万円以下で、できるだけハイスペックなオススメPCを作ってほしい」と依頼し、いくつかをご用意いただいた。今回は静音志向のキューブ型PC、「a-Best Cube51D-ITM」である。
「a-Best Cube51D-ITM」は、マウスコンピュータジャパン(以下、MCJ)お得意のキューブ型PC「EasyCube」シリーズをベースにしたものである。同シリーズのノウハウを活かしたバランスに優れた構成で、限られた内部スペースを効率よく利用しているのが特徴となっている。
構成は以下の通りだ。
製品名 | a-Best Cube51D-ITM |
---|---|
CPU | Pentium 4/2.80GHz |
HDD容量 | 80Gバイト |
メモリ容量(最大) | 256Mバイト(2Gバイト) |
マザーボード | Shuttle「FS51」(SiS 651チップセット搭載) |
グラフィックス | SiS 315内蔵 |
搭載スロット | AGP×1、PCI×1(うち増設可能スロット×1) |
主なインタフェース | USB 2.0(前面×2、背面×2)、10BASE-T/100BASE-TX LAN、PS/2×2、IEEE1394(前面×1、背面×2) |
そのほか備考 | 6in1 カードスロット搭載 |
本体サイズ | 185(幅)×300(高さ)×200(奥行き)ミリ |
OS | なし |
ケースには、Shuttleの提案する「ICE TECHNOLOGY(アイステクノロジー)」を採用しており、CPUの冷却にヒートパイプ構造を組み込んでいるのが特徴だ。これは、騒音を抑えつつ効率よく冷やせるというシステムで、電源ユニットを除くと、筐体内のファンは背面の8センチケースファン一つだけになる。Pentium 4/2.80GHzを搭載しながら、稼働音は耳をケースすれすれまで近づけないと聞こえないほど静か。冷却性能を損なわずに騒音源を減らしているわけだ。
マザーボードには、AGPスロットとPCIスロットを1基ずつ備えるShuttle「FS51」を搭載する。ファンレスのビデオカードを増設すれば、騒音のないクリアな環境で3Dゲームを楽しめる。AGP 4Xに対応しており、フルサイズのカードを装着可能だ。なお、オンボードでグラフィックチップ「SiS 315」を搭載しているので、ビジネス用途なら拡張せずとも十分に利用できるだろう。
a-Best Cube51D-ITMは搭載ベイをフル活用して、DVD±R/RWドライブと6in1メディアカードスロットを搭載、狭いフロントパネルを最大限活用できる構成も魅力となっている。加えて、USB2.0ポートやSPDIF光デジタル出力を備えるなど、着脱を頻繁に繰り返すインターフェースをフロントに集中させている。机上で利用するスタイルに向いた設計だ。
筐体はアルミ製シャーシとパネルに、アクリルのフロントパネルを貼り付けたものとなる。ホワイトカラーをベースに、シルバーがアクセントとなったデザインとなっており、リビングに置いても問題だろう。前述の通りベイは埋まっておりは、デバイスの増設は主に背面の拡張スロットやUSBなどを利用することになる。
DVDドライブはアイ・オー・データ機器「DVR-ABN8」を搭載する。DVD±R8倍速書き込みDVD±R/RWドライブで、ベゼルが本体カラーに合わせたシルバーとなっている。
予算を抑えるなら、余計なパーツを極力省くのはBTOの基本ルール。必須パーツはハイスペックで揃えて、付け替える無駄をなくしたいところだ。その点、DVR-ABN8なら現状の基本性能としては文句なしだ。7万円とオーダーしたマシンとはいえ、CPUにPeintium 4を搭載しており、動画エンコードやムービー編集からDVD記録まで、ヘビーな作業も快適にこなせるだろう。
背面には、USB2.0ポート2基とIEEE1394ポート2基などを備え、SPDIF光デジタル出力端子も搭載する。ただし、内部の構造上、2層式や基盤が長いカードは装着できない可能性があるのは注意したい。
標準セットとして、ショートカットキーを搭載した109日本語キーボードと、ボールタイプの3ボタンマウス。キーボードには専用のカバーが付属する。
では、内部を見ていこう。
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