台湾各社がNVIDIA提唱のMXMを支持、ノートPCのPCI Express対応加速へ

» 2004年05月18日 11時35分 公開
[IDG Japan]
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 グラフィックスチップ大手の米NVIDIAは5月17日、同社提唱の「MXM」グラフィックス標準に対し、大手ノートPCメーカー各社が支持を獲得したと発表した。MXMは、Intelの拡張バスアーキテクチャPCI Expressに対応したグラフィックスアドオンモジュール。

 PCI Expressは、サーバ、デスクトップ、ノートPC、およびエッジサーバなどの通信機器向けの高性能拡張バスアーキテクチャ。パラレス技術に基づく旧来のPCIバスと異なり、シリアル技術を採用している。

 NVIDIAのモバイル製品管理ディレクター、ビル・ヘンリー氏によると、PCI Express対応のノートPCは今秋登場が始まるはずだという。

 Quanta、Wistron、FIC、Uniwill、Clevo、AOpen、Tatung、Arima、Asustek、Mitac Internationalといった台湾のオリジナルデザインメーカー(ODM)の大半が、MXM設計を支持している。

 ヘンリー氏は、ODM各社の支持は、Dell、Hewlett-Packard(HP)、東芝といったOEMの支持につながると説明している。「昨今、台湾メーカーに見積もり要求を出すOEM各社は、基本的に、どんな仕様にするかは台湾メーカー任せとなっている」とヘンリー氏。

 これまで、ノートPCには、グラフィックスのアップグレードというオプションがなかった。Enderle Groupのアナリスト、ロブ・エンダール氏は、グラフィックスのアップグレードが可能になることで、デスクトップPCを購入する理由がまた一つ減ることになると指摘している。

 また、グラフィックスモジュールの統一標準が確立されれば、メーカー各社はマザーボードを再設計する必要なしに、グラフィックスパフォーマンスの選択肢を増やすことができるようになる。

 PCI ExpressはAGPグラフィックスをリプレースし、約2倍のスピードを実現するとヘンリー氏は語っている。

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