HD編集ならApple & Panasonicで NAB 2004報告セミナーレポートレポート(2/2 ページ)

» 2004年05月25日 17時45分 公開
[大出裕之,ITmedia]
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 さてAJ-HD1200Aだが、NAB 2004ではFinal Cut Pro HDとともに話題となり、10数個の賞を受賞したとのこと。またその半分以上が、FireWire接続のHD編集という点が評価された。

 DVCPROについては、96年から松下が提唱しているHDの圧縮方式。DVCPRO(25Mbps)、DVCPRO 50(50Mbps)、そして現在DVCPRO HD(100Mbps)と進化し一貫して下位互換を確保しているとのこと。

 AJ-HD1200AはFireWireのオプションボードを入れても250万円ほどしかしない、世界で初めてFireWireを経由してHD圧縮データを転送できるデッキとなる。HDでの完全な入出力に対応し。HD-SDI対応のオプションボードをいれることで、HD記録も可能となる。

DC電源でも駆動する機動性の高さが魅力
AJ-HD1200Aのリアパネル。左下にあるのがFireWire端子
AJ-HD1200AとFinal Cut Pro HDを組み合わせたHD編集の例
現場でのPowerBookを使用した編集とそのシーケンスデータを共用したPower Macでの業務フローの例

そのほかのソフトのハイライト

 DVD Studio Pro 3の新機能としては、DTSオーディオへの対応、グラフィカルビュー、アルファトランジションの搭載、などがある。

DVD Studio Pro 3のグラフィカルビュー
グラフィカルビューは、拡大しても位置が把握できるよう位置を表す小窓も表示できる

 Motionは、NAB 2004で発表した新作ソフトだ。モーショングラフィックスに特化しており、重力や風などの自然シミュレーション、誘引や反発などが設定できる。またパーティクルエンジンも搭載し、煙や閃光などのアニメーションも作成可能だ。

Motionのデモ。見えている車は全てオブジェクトだ

HD映像編集にはSANもおススメ

 XsanはMac OS X用のSAN(Storage Area Network)ファイルシステム。アップルとしては、エンタープライズ向けの用途及び、ビデオ編集に向けた用途を考えている。

 Xsanは16ビットのクラスタファイルシステムだ。16Tバイトまでのボリュームをサポートするが、これは1080iのHDデータの24時間以上分に相当する。ファイル数としては数十億ファイルをサポート。ファイルレベルのロック機能が実装されているので、64までのクライアントから同時アクセスが可能となっている。ちなみに既存のボリュームレベルのロック機能の場合、1クライアントしか一度に記録ができない。

 Power Mac、Xserve、Xserve RAIDに対応。Xserveを共有ストレージのアクセス管理を行うメタデータコントローラやNASヘッド(ゲートウェイ)としても使用できる。またソフトとしては、Final Cut Pro、DVD Studio Pro、Rogic、ShakeなどがXsan上で稼動することが確認されている。

 またADIC社のADIC StorNext File Systemを使用することで、Windows、UNIX、LinuxのクライアントからもXsanにアクセスすることが可能。現在ベータテストプログラムにより英語版を試せる。発売は秋に予定されている。

Avid社の同様のSANシステムであるUnityとの価格比較
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