きょうはnForce3 250Gbを搭載した「K8N Neo Platinum Edition」の初期設定に恐れ入った(1/2 ページ)

» 2004年05月31日 11時30分 公開
[寺崎基生,ITmedia]

nForce3の最上級モデルnForce3 250Gbチップセットを搭載した豪華版モデル

 MSIから発売される「K8N Neo Platinum」(以下 K8N Neo PE)は、Socket754を搭載したAthlon 64対応のマザーボードだ。チップセットは、NVIDIAのAthlon 64対応モデルnForce3 250Gb。nForce3 250Gb搭載のマザーボードは、マザーボード単品としてはまだ国内販売がなく、K8N Neo PEが最初の製品となる可能性が高い(キューブPCとセットの製品はすでに先週から店頭に出ている)。

 以前から発売されているnForce3搭載マザーボードは、サウスブリッジにSerial ATA未対応のnForce3 150を組み合わせている製品がほとんどで、最近になってGIGA-BYTEなどから、Serial ATA対応のnForce3 250を搭載した製品も発売されている。

 nForce3 250Gbは、nForce3 250にギガビットLANの機能を追加したもので、シングルCPU対応のnForce3シリーズでは最上位モデルとなる。ただし、チップセットで実現しているのは論理層のみで、物理層としてはMARVELL製のコントローラ88E1111が実装されている。

 Serial ATAインタフェースは4チャネル用意されており、従来からあるUltra ATA/133の2チャネルと合わせて、IDEデバイスを最大8台も接続が可能。なお、BIOSの認識はパラレル ATAとSerial ATAが同次元で扱われ、すべて一覧として表示される。また、4ポートのSerial TAは、RAID 0/1にも対応している。

MSI K8N Neo Platinum Edition

チューニング関連の項目は、すべてCell Menuで設定可能

 最近のMSIマザーボードは、「Core Cellテクノロジー」に対応することで、安定性や信頼性を向上させている。基板上に“CoreCell”と印刷されたチップが実装されており、各部の電圧やクロック設定、ファンの回転数などを無理のない範囲で一括制御している。MSIでは、安定性と製品寿命を向上させるメリットがあるとアピールするが、これらの項目はユーザーが即座に体感できるものでもないので、そのありがたみを感じる機会が少ないのも事実だ。

 その代わり、ということでもないのだが、BIOSのメニューに「Cell」の文字が登場している。チューニング関連のメニューが「Cell Menu」として一カ所にまとめられているのだ。

 Cell Menuには、これまで「Frequency and Voltage Setting」に用意されていた項目に加え、メモリのクロックやアクセスタイミングの設定項目も置かれている。

 FSBは最大300MHzまで1MHz刻みで設定可能、Vcoreは最大1.80Vまで昇圧できるようになっている。メモリ電圧、AGP電圧、AGPクロックも調整可能で、オーバークロックに関する設定は一通りそろっている。

 なお、あまり見かけない機能として、HT(Hyper Transport)クロックの調整があり、1X〜5Xの範囲で設定可能(デフォルトは4X)となっている。チップセットとCPUを接続するバスの帯域がボトルネックになる場合、この設定を変更することでパフォーマンスがアップする可能性がある。このように、Cellメニューにある設定で、いろいろチャレンジして楽しむことができる仕様となっているのもK8N Neo PEの特徴といえるだろう。

MSIのオートチューニング機能を実装したCoreCell
Core Menuの中に設けられたHyperTransportのクロック設定項目

バックパネルにIEEE 1394やSPDI/Fコネクタを装備

 K8N Neo PEは、VIA VT6306を搭載してIEEE 1394インタフェースを装備している。IEEE 1394ポートは、背面のパネルに用意されており、専用のブラケットを設置しなくても利用できるようになっている。基板に増設用のコネクタを装備しているものの、ブラケットは付属していないので、実質上標準状態で利用できるのは1ポートのみとなる。

 バックパネルには、通常のラインイン、ラインアウト、マイクのほかに、リアスピーカー出力、センタースピーカー出力、そして同軸とオプティカルのSPDI/Fなど、サウンド用のコネクタが豊富に用意されている。

 7.1チャネル出力を利用する場合でも、増設ブラケットの必要がなく、PCIスロットを消費しなくてすむのは、PCメーカー側にとってもメリットがある配慮といえるだろう(この構成のI/Oパネルは、以前紹介したPT880 Neo-FISRでも採用されていた)。

動作クロック高め設定のプチオーバークロックがデフォルト

 ベンチマークテストは、GIGA-BYTEのGA-K8NSNXPのレビューと同じ環境で測定を行った。CPUにはAthlon 64 3400+を使用し、SYSmark2004を中心にいつもの定番を走らせている。GA-K8NSNXPのときも同様だが、今回もほとんどトラブルこともなく、すべてのベンチマークがスムーズに完走してくれたので、nForce3 250の安定性はかなり高いと感じられる。個人的に好感度アップである。

テスト環境K8N Neo PE
CPUAMD Athlon 64 3400+
メモリPC3200 DDR SDRAM 256MB×2(設定3-3-3-8)
ビデオNVIDIA GeForce4 Ti 4800SE
HDDSeagate Barracuda 7200.7 8MBキャッシュ 120GB
OSWindows XP Professional(英語版、日本語版)
ServicePack1、Directx9a
ディスプレイドライバFORCEWAVE 53.03
SYSmark2004
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