液晶は最近では当たり前になった低反射スーパーファイン液晶だが、サイズが17インチと大きいだけあって、解像度は1280×1024ドットと広々している。17インチワイド液晶の場合、たいていのPCで最大解像度が1280×768ドットとなるので、TVならばともかく、Webを見るときにその差を感じる。
接続コネクタはディスプレイの左右にまとまっている。左右の回転機構がないのでケーブルが引っかかる心配はなく、アンテナ類もカバーがあるので前面から目立つこともない。ディスクドライブ、IEEE 1394、サウンド、PCカード、メモリカード(SD/MMC/メモリースティック)スロットと、頻繁に抜き差しするインタフェースは右側にまとまっている。
最もよく使うと思われるディスクドライブが奥のベース部分に配置されている。ただ、デスクトップPC用のドライブを使用しているためディスクの出し入れは容易。左側にもUSBコネクタがあるが、こちらのコネクタ群は奥まったところにあるので常時接続しておく機器向けだ。
ハードディスクはDドライブが10Gバイトで、残りの139GバイトがCドライブに割り当てられており、録画データもCドライブに保存されるように設定されている。この構成ではDドライブの扱いに少々困るのではないだろうか。いっそのことすべての容量をCドライブに割り当てたほうが使い勝手はよさそうだ。
キーボードとマウスは無線式(到達距離は約1メートル)なので、PCを使わないときにはソファーの横に片付けて置くことができるのも「テレパソ仕様」といえる。もちろんTVやDVDの操作は付属している赤外線リモコンで、遠方(到達距離約3メートル)からも行える。リモコンによるPC起動も完全OFFの状態からも可能なので、使い勝手はよい。
騒音は起動時にファンがフル回転するものの、すぐに回転制御が入る。だが、重い処理を行うと当然ながら回転音が増すなど、使用状況によって回転数が変化するためかえって気になるかもしれない。省スペースでハイパワーのCPUを動かす最近のディスプレイ一体型PCならではの泣き所だ。
LX70Hの性格は「TV付PC」というよりも、インスタントテレビ機能を備えた「PC付TV」の感が強く、「web&TV」が中心のライトユーザー向けの製品だ。液晶一体型の省スペースPCとしては、CPUパワーが十二分で重い処理にも十分耐えられる。が、CPUパワーに反して少ないメモリがやや気になる。可能ならば購入時にメモリを増設するとCPUのパワーを100%引き出すことができるだろう。
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