アイ・オー・データー機器のDVD記録ドライブは、複数の国内メーカーをこれまで使ってきた。8倍速以上の製品に関しては、DVD+R DL対応のNEC製ドライブをまず採用している(関連記事参照)。次はいつも採用しているDVD Multiの日立エルジーデータストレージ製だろうと思っていたら、松下製ドライブが登場した(関連記事参照)。
しかし、今度は予想通り、日立エルジーデータストレージ製「GSA-4120B」を採用する、DVD+R 12倍、DVD-R 8倍、DVD+-RW 4倍に加え、DVD-RAM 5倍速書き込みという「DVDスーパーマルチ」対応な上に、DVD+R DL(2.4倍速)にも対応しているという驚きのスペックを持つ「DVR-ABH12W」を含む関連3製品が発表された(関連記事参照)。
モデル構成は内蔵ドライブが、ベゼル色白/黒のモデル、外付けUSB2.0/IEEE1394モデルとなっており、黒モデル以外は今月下旬の出荷予定となっている。
なお、今回評価したドライブはサンプル版(エンジニアリングサンプルドライブ)なので、機構上やファームウェアのアップデートによって、微妙に仕様が変更される可能性があることをあらかじめお断りしておく。
DVR-ABH12Wは、フロントベゼルデザインが秋葉原で多く見かける、アイボリーとシルバーのLG電子タイプのものでなく、アイボリーのみの日立モデルを採用している。日立エルジーデータストレージのDVDマルチドライブは、黒いトップカバーを使っているが、単に黒いだけでなく放熱性が通常電気亜鉛メッキ鉄板の7倍(炭と同等)という神戸製鋼の「コーベホーネツ」を使っているのが特徴だ。
評価したドライブもまた、黒いカバーが取り付けられていた。秋葉原で販売されているLGブランドのドライブは塗装がないもので、アイ・オー・データ機器モデルは、放熱性と安定性にメリットがありそうだ。来月発売予定のブラックモデルはフロント、トレー共に黒となっている。
いつものように「DVDINFOPro」でサポートスペックを見ると、チェックがことごとく入っており、まさに“全部入り”の様相を示している。読み込み、書き込み共にサポートされていないのは「Mt.Rainier CD」、「DDCD」、「HD-BURN」程度だ。
アイ・オー・データー機器が推奨するメディアに関してはWebサイトに載っているが、これは随時改定されるためか、現時点での対応メーカーがまだ少なかった。まだ12倍速対応メディアが発売されていないが、太陽誘電とリコーは8倍速メディアも(保証はないものの)12倍で書き込めるとある。
手持ちのメディアで確認したところ、DVD+Rの8倍速対応ディスクのみ12倍速書き込みを独自対応する以外は、メディアの規格どおり(4倍速ディスクは4倍まで)の対応となっている。
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