Intel新チップセットとP4新製品、21日正式発表へ

» 2004年06月18日 08時28分 公開
[IDG Japan]
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 米Intelはこの週末にかけ、同社にとって今年最も重要となる一連の新製品を発表する。その中心となるのがコンシューマーPC向けの2種類の新チップセットだ。

 同社は米ニューヨークとサンフランシスコで6月17日開催のイベントで、「Grantsdale」「Alderwood」のコードネームで呼ばれていた新チップセット「915」と「925」、およびデスクトップPC用プロセッサ6種類を披露(関連記事参照)。新チップ搭載のPCは19日に小売店で発売され、Intelは21日に正式発表を予定している。

 Intelはほぼ年に1回、デスクトップ用のチップセットを刷新し、新機能や技術を付け加える傾向にあると、広報のダン・スナイダー氏は説明する。915と925チップセットではPCI ExpressやDDR2のサポートなど、コンシューマー向けデスクトップPCに一連の新技術が導入される。さらに、特定バージョンの新チップセットとともに出荷する統合型グラフィックスチップと、プラットフォーム内部のオーディオ技術の向上も図っている。

 PCベンダーからは、3種類のチップセットモデルが提供される。「915G」は統合型グラフィックスチップ内蔵、「915P」はNVIDIAやATI Technologiesなどが提供するグラフィックスカードに対応した設計になっている。「925X」は上級ユーザー向けの高性能チップセット。

 PCI Expressでは、現行のPCIよりもチップセット内部のデータ伝送速度が高速化され、システム全体のパフォーマンスが向上。HDTVチューナーや高度なグラフィックス技術といった将来的な拡張カードへの道が開けるとIntelは説明している。

 新チップセットでは統合型無線アクセスポイント技術への対応も盛り込まれる見通しだったが、スナイダー氏によれば、今回の立ち上げ段階でこの機能は提供されない。この無線技術はPCIカード経由でチップセットに接続されるが、まだ商用提供できる段階ではないという。無線アクセスポイント技術を組み込んだシステムは、年内に限定的な提供が開始される予定だと同氏。

 Intelでは915と925を、新世代のエンターテイメントPCおよびコンシューマー向けマルチメディアPCの基盤になる存在と見ている。統合型グラフィックスチップによってDirectX 9.0がメインストリームのPCにもたらされ、これまでは高価なグラフィックスカードでしか実現できなかった体験を、もっと多くのユーザーが味わえるようになる。

 PCのオーディオ技術もここ数年で初めて刷新される。スナイダー氏によれば、Intel High Definition Audioではオーディオ品質が向上し、マイクロフォン技術のサポートも拡大された。

 チップセットとともに、3.4GHzのPentium 4 Extreme Editionと、LGA775という新しいパッケージ技術を使ったPrescott Pentium 4の新製品5種類も発表予定。LGA775はプロセッサのパワーを強化し、チップに伝わる電気信号の品質を向上させる。

 Prescott Pentium 4の新製品では同社の新しいナンバーシステムを採用する。最速版の「Pentium 4 560」は3.6GHz、「550」は3.4GHz、「540」は3.2GHz、「530」は3GHz、「520」は2.8GHzとなる。。(→関連記事)

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