今回は、タブレットPC+OneNoteの組み合わせで最も頻繁に、かつ緊急時に活用されるであろう「ミニノート」の機能をおさらいし、より具体的な利用方法を探っていくことにしよう。
商社に勤務するC氏は、顧客からかかる電話の応対や営業活動に追われる毎日。顧客と打ち合わせた内容や依頼されたことを、タブレットPCとOneNoteで管理をしている。
ところでOneNoteには、ミニノート機能(Mini OneNote)が付属される。付箋やメモ書きに似た、ちょっとしたことを素早く書き留めておくための機能だ。今回は、ミニノートの機能を紹介しよう。
ミニノートはOneNoteの機能の一部で、OneNoteが起動していないときでも、タスクバーから素早く起動し、タブレットペンやマウスで手書き文字入力したり、キーボードでテキスト入力ができる機能だ。百聞は一見にしかず、まずは起動してその姿をみてみよう。
ミニノートの起動方法はいくつかあるが、C氏は最も手軽な、タスクバーからの起動方法を活用している。実は、OneNoteをインストールするとミニノート機能が常駐するように標準設定されている。常駐しているミニノートはアイコンの状態でタスクバーのインジケータ部分に待機している。アイコンをクリックすると、黄色い付箋紙のようなデザインのミニノートが起動する。
ミニノートの画面は、文字入力できる黄色い部分と、必要最低限のボタンが配置されたツールバーで構成されている。C氏がよく使うツールバーは下記の通り。
ミニノートが表示したら、ペンを使ってメモを書く。もちろん、テキスト入力しても良い。C氏はオフィスで電話応対をしているときなどはキーボード、営業先で顧客と話しながらメモするときはペンで手書き、と使い分けている。ペンの手書きすらやりにくい状況の時は録音ボタンが役立つ。
ミニノートで入力した情報はどこへ保存されるのだろうか。
答えはミニノートを最大化すると分かる。ミニノートのタイトルバーの右にある最大化ボタンをクリックすると、OneNoteの画面が表示され、セクションの「ミニノート」欄に入力したメモが新しく追加されている。
つまり、ミニノートは素早く起動して入力でき、入力した情報はOneNoteのひとつのページとして管理されるのである。したがって、ノートフラグやアウトラインなど、OneNoteで使える機能はすべてミニノートでも利用できるわけだ。
ミニノートを作成する際に、保存するセクションを選択することもできる。ミニノートのツールバーに「ページの移動先」ボタンが配置されているので、それをクリックし、保存したいセクションを選択する。
C氏は、こうして入力した情報にノートフラグを付ける。ノートフラグで完了と未完のリストを毎朝表示し、仕事のチェックを行って、忘れや漏れを防ぐことができるようだ。また、ページリスト機能を使って、付箋の一覧を確認することも多い。ページリストはミニノートに限らず、OneNoteで作成したすべてのページをすばやく一覧できる機能である。セクションやタイトル、日付などの項目でソートが可能だ。
ミニノートを最大化したものがOneNoteなら、その逆もアリなのだろうか。
例えば、OneNoteの画面を表示してウィンドウの一端をドラッグして縮めていくと、ミニノートに替わる。これを利用してC氏は、ノートフラグで集計した未完作業のリストを[概要ページ]として作成し、それをやることリストとしてミニノートにしてデスクトップ画面上に置いておくこともある。
次回はいよいよ最終回。お楽しみに。
(最終回へ続く)
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