録画は、長時間(720×480ドット、2.5Mbps VBR)、標準(720×480ドット、5Mbps VBR)、長時間(720×480ドット、8Mbps VBR)のプリセットメニューのほか、カスタムメニューとして、画像ビットレート最大9.5Mbps、解像度352×240/720×480ドットでのMPEG-2録画、750K〜2.5MbpsでのWindows Media Video 9録画などの設定が可能となっている。
最大ビットレートは9.5Mbpsと、内蔵PCIカードの製品と比べるとやや少ないが、それよりも試用したThinkPad X40のPentium M/1.30GHzと遅い内蔵1.8インチHDDでは、場合により記録が追いつかず若干のコマ落ちなどが発生した。
またビットレートやエンコーダの違いに関わらず、録画時のCPU使用率は軒並み90%ほどと、ほぼフル活用状態。さらにHDDとPCカードスロットを備える両パームレスト部が不快なほど熱くなってしまうのには、この時期特にいただけない(5分で手のひら汗まみれ。構成上しょうがないといえばそうなのだが)。
コマ落ちや熱に関しては、より高速なPCであれば、あるいはPCカードスロットほか、熱を発する部分が手に触れない場所にあるPCであれば問題ないかもしれないが、そうでないノートPCユーザーは、録画中にはほかの作業を行わず、それだけに専念させたほうがよいだろう。
なおMonsterTV Pocketには、S-Video/RCA映像/RCA左右音声入力端子が備わった取り外し式ケーブルが付属するので、外部チューナーやAV機器の接続も当然行える。
さて、ユーザーはこのPCカードタイプの製品をどう思うだろうか。
ノートPCでTV視聴・録画を行いたい場合、手っ取り早く、かつ製品ラインアップも多いのは、やはりUSB接続タイプのキャプチャーユニットかもしれない。
しかしUSBは、マウスや外付けドライブなど、通常利用時においてもかなり使用頻度が高い。特にUSBポート数が少ないノートPCで利用する場合には、増設ハブが必要になることもあるだろう。しかし、ハブ接続では非サポート、という機種も多い。
そこでPCカードが活きてくる。理由をいくつか考えてみた。
という点などがありそうだ。
ノートPCでTVを視聴するのであれば、例えばひざの上やベッドでうつぶせになりながら、というシチュエーションもある。PCカードタイプであれば、本体に装着できるので、本体から出るケーブルはとりあえずTVアンテナケーブルだけである。
この際に、USBタイプの「外付け据え置きやや大型」の製品は論外として、手のひらサイズのコンパクトなUSB製品であっても「持ちながら」ということを考えてみると同様だ。
このMonsterTV Pocket、TVチューナーを搭載しないノートPCを所持し、かつPCカードスロットを使っていない、そしてアテネを録りたいユーザーであれば、1万円程度で購入できる安価さも考えると、購入を検討する価値はあるだろう。
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