きょうはASUS「EAX800XT」でPCI Express X16でも3DMark03を「saku saku」動かしてみた(1/2 ページ)

» 2004年08月25日 19時41分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 大方の予想よりも早く、パーツベンダーが「新製品全面攻勢」をかけてくるPCI Express対応プラットフォーム。しかし、パーツショップでは「まだまだ、Intel 875P/865ファミリーマザーの売り上げが多い」という声が多い。PCI Expressへの移行を渋るユーザーが挙げる大きな理由の一つが「PCI Expressに対応したハイエンドグラフィックスカードがない」ということ。

 NVIDIA陣営のPCI Express対応製品は、「NV45」ことPCI Express対応GeForce 6800が存在するものの、店頭に未だ登場せず。それよりも先に、先日発表されたばかりの「NV43」ことGeForce 6600が9月後半から10月にかけて店頭に並ぶ見通しとなっている。

 そのため、NVIDIA陣営で現在入手できるのは、旧式GPU(といっても2003年に盛り上がったGeForce FXファミリーなのだが)を搭載するGeForce PCXシリーズのみという状況だ。

 一方のATI陣営は、ハイエンドからバリュークラスまで、いち早くPCI Expressネイティブ対応のラインアップを発表していたが、こちらもミドルレンジクラスのRADEON X600XT搭載カードが早い段階で登場したものの、新世代GPUであるRADEON X800ファミリーを搭載したカードはなかなか店頭に出てこなかった。

 以上が、PCI Express対応プラットフォームのウィークポイントであるハイエンドグラフィックスカードの状況であったが、ようやく、ここに来てRADEON X800XTを搭載した製品が店頭に登場し、AGPプラットフォームと肩を並べることができた。今回は、そのPCI Express X16対応ハイエンドグラフィックカードの一つである、ASUSの「EAX800XT」を紹介しよう。

ASUSのRADEON X800XT搭載カード「EAX800XT」 ハイエンドであるがカードサイズは意外と小さく、例えばノーマルGeForce 6800搭載カードよりもカード長は短くなっている
EAX800XTのビデオメモリはGDDR3対応の256Mバイト。実装していたモジュールはSAMSUNGの「K4J55323QF-GC20」
EAX800XTのインタフェースは一つのSビデオ出力に二つのDVI-I。ATIはPCI Express対応GPUの発表で「パワーコネクタはいらなくなった」と説明していたが、EAX800XTには4ピン×2を束ねた6ピンのパワーコネクタを一つ用意していた

 EAX800XTが搭載するRADEON X800XTは今年5月に発表されたGPUのPCI Express対応バージョン。PCI Express対応のRADEON X800シリーズは2種類用意されており、RADEON X800XTはそのエントリーモデルという位置付けになっている。

 コアクロック500MHzにメモリクロック1GHz。上位モデルのRADEON X800XT Platinum Editionの520MHzと1.12GHzから低めに設定されているが、16本のピクセルパイプラインに6ユニットのバーテックスシェーダ、256ビット幅でGDDR3をサポートしたメモリバスなど、内部構造は同じである。

 ちなみに、「ハイエンドシリーズのエントリークラス」といったラインアップ的位置付けが競合するNVIDIAのPCI Express対応GeForce 6800 GTは、コアクロック350MHzにメモリクロック1GHzとコアクロックが低めであるが、メモリクロックや16本のピクセルパイプライン、256ビット幅のGDDR3サポートメモリバスなど、こちらもほぼ同じスペックだ。

 今回も、EAX800XTのパフォーマンスを定番ベンチマークテストである「3DMark03」「AquaMark3」「TOMB RAIDER angel of darkness」を使って、軽負荷、重負荷の設定ごとに測定するが、比較対照としては未だ店頭に登場していないが、日本で入手できたPCI Express対応GPUで最もハイエンドであるGeForce 6800 GTと比べてみることにした(先日のGeForce 6600国内発表会で動くカードの存在が確認されたPCI Express対応GeForce 6800 Ultraは残念ながら国内で入手することができなかった)。

 なお、EAX800XTに適用したグラフィックスドライバであるが、今回は製品パッケージに添付されてきた「6.14.10.6458」を使ってベンチマークテストを行っている。

ベンチマークシステム環境
CPUPentium 4/540(3.2GHz)
マザーボードAopen i915Gm-I
メモリPC3200/512MB×2ch
HDDST3160023AS
OSWindows XP Professional +SP1

3DMark03 Score

3DMark03 GT1
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年03月29日 更新
  1. ミリ波レーダーで高度な検知を実現する「スマート人感センサーFP2」を試す 室内の転倒検出や睡眠モニターも実現 (2024年03月28日)
  2. Synology「BeeStation」は、“NASに興味があるけど未導入”な人に勧めたい 買い切り型で自分だけの4TBクラウドストレージを簡単に構築できる (2024年03月27日)
  3. ダイソーで330円の「手になじむワイヤレスマウス」を試す 名前通りの持ちやすさは“お値段以上”だが難点も (2024年03月27日)
  4. 「ThinkPad」2024年モデルは何が変わった? 見どころをチェック! (2024年03月26日)
  5. ダイソーで550円で売っている「充電式ワイヤレスマウス」が意外と優秀 平たいボディーは携帯性抜群! (2024年03月25日)
  6. 日本HP、個人/法人向けノート「Envy」「HP EliteBook」「HP ZBook」にCore Ultra搭載の新モデルを一挙投入 (2024年03月28日)
  7. 次期永続ライセンス版の「Microsoft Office 2024」が2024年後半提供開始/macOS Sonoma 14.4のアップグレードでJavaがクラッシュ (2024年03月24日)
  8. サンワ、Windows Helloに対応したUSB Type-C指紋認証センサー (2024年03月27日)
  9. 日本HP、“量子コンピューティングによる攻撃”も見据えたセキュリティ強化の法人向けPCをアピール (2024年03月28日)
  10. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー