話題となるような製品を多く出しているわりには、日本で見かけることが少なかったThermaltakeのパーツ類。日本法人として「日本サーマルティク株式会社」を設立したこともあって、最近では目に触れる機会も多くなっているようだ。
TWV480 Total Watts ViewerはそんなThermaltake製品の中にあって、とりわけ異彩を放つ電源システムである。
TWV480 Total Watts Viewerを構成するのは、480ワットのATX電源とファンコントローラ、冷却ファン、そしてケーブルなどである。基本となるのは、むろんオレンジ色の冷却ファンが目立つ電源部分だ。
価格はオープンプライスだが、実売で1万3000円前後のようなので、480ワットの電源とファンコントローラを別々に買うことを考えると割安かもしれない。
外見はいかにもThermaltakeらしいが、いまどきの電源としても2本のSerial ATA用出力や20-24ピンのアダプタケーブル(BTXやサーバ用、そしてPCI Express対応マザー用)など、ひととおりの機能は備えている。
下の写真にあるように、DC出力の+5ボルトが40アンペア、+3.3ボルトが30アンペア、+12ボルトが18アンペアという仕様は、とくに秀でているわけでもなく標準的なところ。3.3ボルトと5ボルトが別々に出力されているのかあるいは合計か、についてここからは読みとれないが、これらの出力を合わせると約536ワットになり、いっぽうでカタログに掲載された最大出力は480ワットなので、どうやら別系統ではないのかもしれない。
電源部分には最近流行のアクティブPFCを搭載してる。アクティブPFCについては以前のレビューでも触れたように、ユーザーに直接的なメリットがあるわけでないが、搭載していて悪いこともないだろう。
電源の本体にはファンが二つついている。両方とも8センチという標準的な径をもった冷却ファンで、一つはオートコントロール機能により温度によって回転数が自動的に変化する。例えば摂氏25度のときには2300rpm、摂氏90度では4800rpmとなるようだ。もう一つのファンは回転数が固定の2400rpmで回転する。いずれも比較的静粛性は良好。1300rpmにしたときの騒音は17dBと非常に低い。
このシステムには、電源のほかにファンコントロールパネルとケース用の冷却ファンが付属する。
ケース用の冷却ファン(8センチ、2.5センチ厚、1300〜3000rpmで可変)と電源ユニットにある冷却ファンの一つは、このコントロールパネルから回転数を制御できる。パネル部分についているつまみで制御するものだが、現在の回転数を真ん中のパネルに表示させながら制御することは残念ながらできないようだ。
では、この表示パネルは何に使うのかというと、じつは、これがこのシステムの最大のウリである「電力表示」用パネルなのである。
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