JR秋葉原駅電気街口を出ると、賑やかな家電店の看板の数々が目に入る。そんな駅前ビルの一つである、秋葉原ラジオ会館8階大小ホールで9月19日、イーアリーナ主催の自作PCイベント「インテル LGA775 EXPO」が開催された。
LGA775 EXPOでは、インテル チャネル事業本部 第二営業部の天野伸彦氏がLGA775 Pentium 4の利点、そして消費電力に関する誤解について説明した。
「PrescottコアのCPUのすべてが最大消費電力(TDP)115ワットと思われているが、これは誤解である。シリコンの改版(ステッピング変更)ごとに消費電力も改善されており、現在出荷中のDステップの製品では、Pentium 4 540(3.20GHz)で、84ワットにまで下がっている」(天野氏)とのことで、今後もステップ変更ごとに発熱量を改善させるという。次回のE0ステップは来年半ばのリリースを予定している。
次に、10月2日に発売されるWindows XP Media Center Edition 2005(以下、MCE2005)を取り上げた。LGA775 Pentium 4はマルチメディアアプリケーションにもっとも適したCPUの一つであるとし、Pentium 4搭載デスクトップPCとPentium M搭載ノートPCにより、1920×1080ドットHDTV映像を両機で再生する比較デモが行われた。
再生こそは双方問題がなかったが、Pentium Mマシンの場合、一時停止や再度再生などの動作反応が悪く、再生以外のスムースな操作が行えなかった。「やはりPentium Mシステムでは、再生だけでほぼすべてのCPUパワーを消費してしまうため、高解像度映像の再生だけで精一杯のようです」(同、天野氏)と、マルチメディアアプリケーション使用時のLGA775 Pentium 4の優位性を示した。
今後の新たなPCの可能性について「今後のPCの未来像として、PCを映像や画像、音楽などのデジタルデータのサーバーとして配置、それらを共有化して楽しむ“Digital Home”、“Digital Convergence”を実現することが今後のPCの進むべく道である」(同、天野氏)と述べ、MCE2005により、これに一歩近づいたという。
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