人工知能などまだまだニンゲン様にはかなわない!?――人工知能搭載ファンコン「VL-ZPR」を試す週末アキバPick UP!レビュー(2/2 ページ)

» 2004年10月08日 19時56分 公開
[古田雄介(アバンギャルド)&ITmediaアキバ取材班,ITmedia]
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とりあえず人工知能にすべてお任せ

 ユーティリティソフト「Z-Panel」は、スタートアップ起動されタスクトレイに常駐する。ツールを呼び出すと、上段にファン回転数の割合、下段に温度センサーが検知した温度が表示さるウィンドウが表示される。

photo Zephyrusの基本画面「Z-Panel」。各パーツの温度とファンの回転数が把握できる

 ファンの回転数は、各温度センサーが検知した温度とCPUの使用率などいくつかのデータを連動させ、AIFにより半自動制御してくれる。

 もちろん、人工知能など信用ならねぇというユーザーのために細かい設定もできる。この場合には、タスクトレイ内のZ-Panelから、「設定」→「温度センサー」より行う。

photo 設定画面で各センサーの名称を適当に入力しておこう。タブメニューなど一部に文字化けがあるのはご愛嬌(筆者の環境だけかもしれないが)。意味は分かるのでいいのだが

 「ファンチャンネル制御」タブより、各ファンの動作設定が行える。デフォルトはAIFモードになっているので、ウリの人工知能に任せてそのまま使うもよし、高負荷作業時にはCPUファン回転数だけを最大にしたいといった細かいマニュアル設定もできる。

photo 「Fan Ch2」にCPUクーラーのファンを接続、CPU使用率が50%以上となったらフル回転。フロントに搭載してあるケースファン「Fan Ch3」は、HDD温度が50度を越えたらフル回転、普段は完全にストップといった設定の例

バイクのメーター風デザインのユーティリティツール

 Zephyrusにバンドルされる、情報表示ユーティリティのカッコよさも特徴の一つとなっている。表示される内容は、センサーが感知した温度、ファンの回転数割合、CPUやメモリ使用率など。AIFが動作する指標をすべてモニタリングできるのはもちろん、5連メーター&LED風パネルが配置されるオートバイのインパネ風デザインのツールは、バイク好き&メーター好き(関連記事参照)には特にソソるものだ。

photo バイクメーターデザインのユーティリティツール「Dash Board」。ファン回転数をタコメータ風パネルで表示する。
photo 温度の情報を時系列で表示する「FFTモニター」。キャプチャして保存しておける

 Zephyrusはファンコントローラ、というよりどちらかといえばマザー付属のユーティリティソフトに近い印象だ。もちろん最大8基のファンを接続でき、うち5基は測定した温度と連携させて自動的にコントロールしてくれるというのはかなり便利で、温度管理のための手間も軽減できることだろう。

 ただし正直言うと、「人工知能」ってすげぇと感じられるようなことは、結局ほとんどないと感じてしまったのも事実。そして温度測定やモニタリング、ファン制御など、それに近い機能を持つものに「SpeedFan」(2004年10月現在のバージョンは4.16)という海外のフリーソフトがある。これで同じようなことができてしまうというのであれば……とも思ってしまう。

 なおSpeedFanでは、すべてのマザーやそのほかデバイスから情報取得ができるわけではない。アナログ温度センサーにより温度を測定して制御することで、ほぼすべてのPCに利用できる汎用性の高さは評価できる。

 SpeedFanに対応していないマザーを持ち、いろいろ設定などするのはメンドーなので自動的に設定しといてくれ! というユーザーにはにはおすすめできそうな製品だ。

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