秋の夜長を有効利用──今宵はASUSの自作PCコンテストに挑戦する(前編)(1/2 ページ)

» 2004年10月22日 18時05分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

 コンテストの参加条件は、ASUS製のIntel 915P/925Xチップセット搭載マザーボードと、IntelのLGA775対応CPUを用いること。組み上げた自慢のPCで、同社指定のベンチマークソフトを実行し、その結果をハードウェアを扱うウェブサイトの掲示板に掲載する、というちょっと変わった方法だ。賞品はASUSのPDAやノートPC(M6N)と大盤振る舞い。賞品獲得を目指してオレ流自作PCを目指そう。

まずは基準点クリアを目指してパーツを検討

 まず、今回のコンテストにおける必須アイテムであるASUS製マザーボードを選ぼう。同社のIntel 915Pマザーと言えばP5GDから始まるシリーズ、Intel 925Xマザーと言えばP5ADから始まるシリーズだ。なぜかIntel 915Gチップセット製品に関しては対象外となっている。どうして?

 次はLGA775対応CPUの選択。現時点でPentium 4 520〜560、そしてCeleron Dファミリーが発売されている。高いスコアを狙うにはより高クロックのCPUを選ぶ、というのが鉄則であるが、このコンテストではオーバークロックも有効とされている(もちろん自己責任の範囲で、リスクを承知したうえで行うこと)。そのため、多少低いクロックのCPUやCeleron Dであっても、チューニングを突き詰めることでスコアを覆す可能性「も」ある。

 さて、システムを検討するうえで、もうひとつ注意しないといけないことがある。今回のコンテストでは、ASUS指定のベンチマークソフトで、同社の提示する基準スコアを超えなければならない。その指定ベンチマークソフトとは、Futuremarkの「PCMark04」と、Sisoftwareの「Sandra」だ。

 PCMark04のほうは、フリーウェア版でも利用できるPCMark Scoreを測定すればよい。Sandraで必要なテストは「CPU Arithmetic Benchmark」(日本語では“CPU演算のベンチマーク”)と「Memory Bandwidth Benchmark」(日本語ではメモリの帯域幅をベンチマーク)の2項目で、それぞれのテストにおいて「Dhrystone ALU」「Whetstone FPU」「Whetstone iSSE2」、「Integer Buffered iSSE2」「Float Buffered iSSE2」が対象となる。ASUSの基準スコアは以下のとおりとなっている。

コンテスト公式ベンチその1「PCMark04」

コンテスト公式ベンチその2「Sandra」

ASUS基準スコア
PCMark04SystemPCMark Score4800以上
SandraCPUDhrystone ALU9000 MIPS以上
  Whetstone FPU3684 MFLOPS以上
  Whetstone iSSE26735 MFLOPS以上
 MemoryInteger Buffered iSSE24900 MB/sec以上
  Float Buffered iSSE24900 MB/sec以上

 なお、PCMark04では、DirectX 9.0b以上と、Windows Media Encorder、Windows Media Player 9がインストールされた環境が必要となる。また、PCMark Scoreは、CPU処理能力やメモリ帯域幅のほか、HDDの転送速度やグラフィックメモリの帯域幅も測定対象となるため、CPU以外のパーツにも気を配ろう。

 ASUSが示す基準スコアを超えるには、どの程度のシステムが必要になるだろうか。まずは手持ちのPentium 4 530(3GHz)とRADEON X300という、エントリークラスのシステムでテストしてみた。

ベンチマークソフトスコア基準点との差
PCMarks4268PCMarks-532
CPU ALU8828MIPS-172
CPU FPU3618MFLOPS-66
CPU FPU iSSE6237MFLOPS-498
Memory Integer4840MB/sec-60
Memory Float4837MB/sec-63

 ベンチマークソフトのスコアには、若干のブレが生じるため、何度か実行したうえで値を見極めよう。この結果からすると、CPUには3.20GHz程度の実動作クロックが基準超えの目安となりそうだ。メモリは更なるチューニングが必須。PCMark Scoreでは、グラフィックスカードを高性能な製品にしたりHDDでストライピング(RAID 0)を使用したり、といった手段でスコアの向上が望めるだろう。

コンテスト用機材を選定、コンテスト参加の第一歩

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年03月29日 更新
  1. ミリ波レーダーで高度な検知を実現する「スマート人感センサーFP2」を試す 室内の転倒検出や睡眠モニターも実現 (2024年03月28日)
  2. Synology「BeeStation」は、“NASに興味があるけど未導入”な人に勧めたい 買い切り型で自分だけの4TBクラウドストレージを簡単に構築できる (2024年03月27日)
  3. ダイソーで330円の「手になじむワイヤレスマウス」を試す 名前通りの持ちやすさは“お値段以上”だが難点も (2024年03月27日)
  4. 「ThinkPad」2024年モデルは何が変わった? 見どころをチェック! (2024年03月26日)
  5. ダイソーで550円で売っている「充電式ワイヤレスマウス」が意外と優秀 平たいボディーは携帯性抜群! (2024年03月25日)
  6. 次期永続ライセンス版の「Microsoft Office 2024」が2024年後半提供開始/macOS Sonoma 14.4のアップグレードでJavaがクラッシュ (2024年03月24日)
  7. 日本HP、個人/法人向けノート「Envy」「HP EliteBook」「HP ZBook」にCore Ultra搭載の新モデルを一挙投入 (2024年03月28日)
  8. サンワ、Windows Helloに対応したUSB Type-C指紋認証センサー (2024年03月27日)
  9. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  10. レノボ、Ryzen Threadripper PRO 7000 WXシリーズを搭載したタワー型ワークステーション (2024年03月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー