「PC付属のでは物足りない」と思い始めた人向けのビデオ編集ソフト――WinDVD Creator 3(2/2 ページ)

» 2004年10月25日 15時00分 公開
[柳谷智宣(アバンギャルド),ITmedia]
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家庭用DVDレコーダーで録画した番組をPCで編集

 家庭用HDD/DVDレコーダーで記録したDVD±VRフォーマットのメディアの編集が行えるのも大きな特徴だ。HDD/DVDレコーダーが普及してきている昨今は、録画はHDD/DVDレコーダーで、細かい編集はPCで、という使い方をするユーザーも増えている。

 もちろんHDD/DVDレコーダー本体でもそこそこの編集が行える機種は存在するが、CMカット編集やいくつかシーンを組み合わせた自作コンピレーションビデオ作成など、自分のニーズに合った編集作業――とくにPC付属ソフトからステップアップしたいユーザーにとっては――PCでの作業の方が作業も楽であることは間違いない。

主なビデオ編集ソフトDVD-VRDVD+VR
インタービデオ「WinDVD Creator 3」
ユーリードシステムズ「Video Studio 8 plus」×
ロキシオ「EASY CD&DVD CREATOR 6」×
サイバーリンク「Power Producer 2 Gold」
ライブドア「MPEG Encoder 7.0 Standard」××
デジオン「DigiOnVideo2」×
※○:書き込み&読み込み対応、△:読み込みのみ対応、×:非対応

 これを実現するのが、DVD±VRフォーマットで録画やチャプター編集できる「ディスクマネージャモード」である。これを使用することにより、HDD/DVDレコーダーで記録したメディアを読み込むことができる。あとは通常の編集作業工程と同様に、データを抽出して編集、あるいはすでに保存済みのほかのデータなどをを追加するといったことが行える。

photo タイトルを削除したり、動画ファイルやキャプチャした映像を追加するなど、通常とほとんど変わらない操作ができる。

 このモードの場合は、DVDメニュー作成やトランジション効果による編集などは行えないが、編集後も家庭用DVDプレーヤーとTVで視聴するユーザーが圧倒的多数であるだろうから、編集した映像をそのまま書き戻すことができるのは大きなメリットの一つだろう。

8種類のMPEG-4プロファイルを搭載

 WinDVD Creator 3は、新たに自社製MPEG-4コーデックが搭載され、MPEG-4ファイル出力にも対応する。

 ビットレート4Mbpsの「ホームシアター」や、768kbpsの「ポータブル」、128kbpsの「ハンドヘルド」など、計8種類のプロファイルが用意される(うち3種類は、国内で用いられるNTSC方式用のものではなく西ヨーロッパ、中国などのアジア諸国やアフリカなどで使われるPAL方式用なので実質は5種類)。たとえば、高画質DVDフォーマットでは4Gバイトの動画も、ホームシアターモードなら約2.2Gバイト、ハンドヘルドなら約380Mバイトほどにまでコンパクトにできる。

 ただし、ビットレートや映像縦横サイズなど、プロファイルのカスタマイズや追加が行えないのはやや不満だ。カスタマイズができなくても、携帯電話向けのMPEG-4プロファイルなどがもう少し用意されていると、録画した番組や編集したムービーを携帯電話で見るといった用途にも活用できるようになるのだが。

photo 「編集」画面で「ムービーの保存」をクリックすると、ファイル出力の設定画面が開く。利用できるコーデックの一覧が表示されているので、ビットレートや映像のサイズなどを確認しよう。

1本のソフトで事足りるのはやっぱり便利

 WinDVD Creator 3は、キャプチャからDVDメディアへの書き込みまで、1本のソフトで作業できるという操作性のよさ、そして家庭用DVDレコーダーで録画した番組もPCで扱えるDVD±VRフォーマットの編集や追記が自由にできるのが大きな特徴である。

 家庭用HDD/DVDレコーダーで録画した番組と、それらに加えてDVやVHSテープからそのままDVDにダビングしたいといった用途など、PCでまとめて管理、編集するのに活躍してくれることだろう。これ1本だけで済む手軽さは、PC付属のソフトからステップアップするユーザーはもちろん、広い範囲のユーザーにおすすめできるソフトといえそうだ。

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