ホロンから登場している「DaViDeo HyperVideo Converter 2」は、PCに保存された様々な形式の動画ファイルやDVDビデオディスク形式で保存された動画を、高圧縮な動画フォーマット「HyperVideo」に変換可能にするソフト。2004年2月に登場した「DaViDeo HyperVideo」を大幅にバージョンアップした製品だ。
高圧縮な動画フォーマットというとWindows Media VideoやDivXを思い出す人も多いだろうが、「HyperVideo」が特徴的なのはMPEG準拠なビデオCDとの互換性が確保されている点だ。CD-Rに最大4時間もの動画の保存を可能にしながら、ビデオCD対応のDVDプレイヤーやDVDレコーダーで再生可能だ。もちろんPCならばソフトウェアDVDプレイヤーで再生が可能であり、再生環境をほとんど選ばないのが大きな特徴だ。
旧バージョンとなる「DaViDeo HyperVideo」はGUIを持ったエンコーダーという位置付けであったが、「DaViDeo HyperVideo Converter 2」はビデオ編集機能が追加され、DVDビデオディスクからダイレクトに「HyperVideo」への変換も可能になった。またデジカメなどで撮影した静止画を「HyperVideo」を利用してスライドショー形式の動画に変換する「Hyper Picture」と呼ぶ機能も追加されている。
「DaViDeo HyperVideo Converter 2」は多機能化に伴いモジュールが3つに分割された。旧バージョンの機能をほぼそのまま継承しているのが「HyperVideo2」だ。
「HyperVideo2」はHDDやリムーバブルディスクなどに保存された動画ファイルを「HyperVideo」フォーマットに変換し、レコーダブルCD/DVDメディアへ書込みを行える。CDメディアに対しては「HyperVideo」フォーマットを使用した「HyperVideo CD」に加えて、「Video CD」完全準拠でも書き込める。DVDメディアに対しては「DVD Video」での書込みが可能だ。この点は旧バージョンと共通機能になる。
大きく機能強化されたのは編集、画像補正機能だ。上下左右をの不要部分を映像を確認しながらのトリミング、複数の不要部分をカットするマルチトリム、コントラスト調整やノイズ除去、モノクロ/セピアカラー化などの画像機能を備えた。これらの機能は編集後や補正後の映像を確認しながら行えるため、作業も容易だ。
また編集、画像補正機能は補助機能として呼び出すよう形式になっており、単に動画ファイルを変換してCD/DVDメディアに書込みむ場合には余分な操作を行わずに済む配慮もされている。
さて画質はどうだろう。「HyperVideo CD」の場合CDメディアに2時間分の動画を収めようとするとビットレートはVideoCDの半分程度になるが、画質はVideoCDとさほど変わらない。「HyperVideo」なら圧縮効率の良い可変ビットレートを採用しているからだ。CDメディアに最大の4時間となるとさすがにソフトフォーカスになるが、動画としての破綻は感じない。
またコンバート元の動画ファイルフォーマットをほとんど選ばないのも特徴だ。基本的にはメディアプレイヤーで再生できる動画ファイルならほとんどコンバート元にすることができる。既にDivXで高圧縮してしまった、といった動画ファイルをリビングのDVDプレイヤーで手軽に楽しむためにも利用できる。こういった使い方では一般的なDVDオーサリングソフトよりもさらに手軽だと言えるだろう。
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