超小型、静音、省電力でそこそこ高速――Efficeon搭載デスクトップ、Be Silent Mt6600を試す(1/3 ページ)

» 2005年01月07日 06時00分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

 イーレッツによる静音性が特徴のベアボーンPC「Be Silent」シリーズに新製品「Be Silent Mt6600」が登場した。Be SilentにおけるVIA Eden、Pentium Mと続き、今回はTransmeta「Efficeon TM8600/1GHz」とかなりマニアックなCPUが採用されたのが大きな特徴となる。

 TransmetaはVIAと並びマニアックなファンが多く、筆者もCrusoeユーザーとして密かに注目していた製品だ。

photo Be Silent Mt6600。従来のMシリーズと同じ設置面積、システムファンは低速回転化したファン1基の静音性、Efficeon/1GHzによる処理能力向上が特徴

 「Be Silent」シリーズは、もともと工業向けで省電力CPU搭載製品が多い17センチ×17センチのMini-ITXマザーを採用するPCだ。

 新製品「Be Silent Mt6600」で採用されたCPUはTransmeta Efficeon TM8600/1GHzとなる。前世代のVLIW(Very Long Instruction Word)プロセッサであるCrusoeと比べ、L1/L2キャッシュの増量や、コードモーフィングソフトウェア(CMS)が改良されているほか、同時実行命令数で2倍に強化されており、そのパフォーマンス向上は、既に発売されているEfficeon採用ノートPCなどで周知の通り。

 このように低消費電力性、低発熱性、そしてそこそこの処理能力が期待できるEfficeon。発表当初よりノートPC以外、ブレードサーバなどで採用の動きがあったが、やはりというか工業用マザーボードにも採用する製品が登場したわけである。

Be Silent M6000/M7000の特徴を受け継いだ3代目

 ではBe Silent Mt6600を観察していきたい。

photo 歴代3種類のBe Silent。上から今回試用したBe Silent Mt6000(Efficeon)、Be Silent M7000(Pentium M)、Be Silent M6000(Eden)
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 ぱっと見では、Eden搭載のBe Silent M6000シリーズどさほど変わらない。

photo 背面インタフェース

 背面インタフェースはかなりシンプルでLAN端子も1ポートのみ。特徴的なのは左下のエマージェンシー外部IDEポートで、内蔵タイプの5インチ光学ドライブの接続ができる。これがあるのとないのではメンテナンス性が大きく違う。

photo 低電圧駆動によるファンを1基搭載する

 Eden搭載のM6000シリーズでは巨大なヒートシンクが搭載され、ファンレス仕様となっていたが、Mt6000ではその部分に6センチファンが搭載され、Pentium Mを搭載するBe Silent M7000と同様に、ファンを低電圧動作(12ボルトから5ボルト)させ、回転数を落として駆動する仕組みとなっている。

貴重なEfficeonマザーとご対面

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