グラフィックチップメーカー大手ATI Technologiesは、2005 International CES会場にブースを構え、自社製品を精力的にアピールしていた。
CESということもあって、同社のグラフィックチップを利用してHDクオリティの映像を再生させその品質をアピールしたり、ATI製チップを内蔵するセットトップボックスを展示するなど、ホームシアターなどの分野に近い内容の展示が中心で、グラフィックカードなどのPC向けパーツの展示は隅に追いやられているといった雰囲気となっている。
しかし、その中でPC関連として見逃せないものを発見。それは、ATI製チップセット「RADEON XPRESS 200」シリーズのPentium4対応版を搭載したマザーボードだ。これは、PCI Expressおよび「RADEON X300」ベースのグラフィックス機能を統合したチップセットで、「RS400」というコードネームで知られているものだ。
すでにAthlon64用のRADEON XPRESS 200シリーズは出荷済みで、搭載マザーボードもいくつかのマザーボードメーカーが発表しているが、RS400が正式にRADEON XPRESS 200シリーズとして展示されたのはこれが初めてだ。
そのマザーボードは、ASUS製の「P5RD1-V TV」というATX仕様のものだ。LGA775ソケットが搭載され、メインメモリスロットはDDR DIMMスロットが4本用意されている。
拡張スロットは、PCI Express x16スロットが1本、PCI Express x1スロットが3本PCIスロットが3本。サウスブリッジにはATIの「IXP400」ではなく、ULiの「M1573」が採用されており、4ポートのシリアルATA、8ポートのUSB 2.0、100BASE-TX対応LAN、HDオーディオ機能などを持つ。
またシリアルATAはRAID 0/1/0+1のRAID機能もサポートしている。このM1573は、Athlon64用のRADEON XPRESS 200シリーズであるRS480同様、RADEON XPRESS 200とPCI Expressで接続される。
Pentium4対応版RADEON XPRESS 200は、まだ正式に発表されていないため、参考展示という形ではあるが、今月後半にもATIから正式に発表される予定となっているので、その後に市場に投入されることになるだろう。
また、その周りには、Athlon64用のRADEON XPRESS 200/200P搭載マザーボードも複数展示されていた。こちらも秋葉原のパーツショップなどでの販売はまだのようだが、近いうちに登場が予想される。
RADEON XPRESS 200は、RADEON X300ベースのグラフィックス機能を搭載し、グラフィック統合チップセットとしては破格の描画パフォーマンスを誇っており、低価格PCの自作用途としてかなり魅力的。それだけに早期の登場を期待したい。
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