さて今回は、GV-MVP/RX2Wを2枚利用し、最大4番組同時録画が可能な環境を構築した。使用したPCは、筆者が日常地上波TV録画に使用しているもので、構成は以下の通りだ。1世代以上前の構成といえるが、少なくとも一般的なPC録画環境(1番組録画)としては過不足ないスペックだ。
試用PC環境 | |
CPU | Athlon XP 2500+ |
マザーボード | ASUS「A7V600」(VIA KT600) |
メモリ | 512Mバイト(PC3200 256Mバイト×2) |
グラフィックスカード | RADEON 9000搭載製品 |
HDD | Maxtor「DiamonsMax Plus9 120Gバイト」(OS用) Maxtor「MaxLineII 250Gバイト」(録画用) |
OS | Windows XP Professinaol SP2 |
拡張スロットにはグラフィックスカードのほかに、いままで使用していたTVキャプチャーカード1枚のみが装着していたため、これを外して特にスロットを選ぶことなく上から3番目、4番目のスロットに2枚のGV-MVP/RX2Wを装着した。
PCIスロットの一番上はグラフィックスカード冷却用として、念のためスロット1つ分空けただけだ。問題なく2枚の「GV-MVP/RX2W」が認識され、CD-ROMからドライバ、ソフト類をインストールするだけであっさりと利用可能になった。
TVの視聴や録画に利用するのは、同社製品でおなじみの「mAgicTV」の複数番組録画対応版となるバージョン5となる。
起動しただけではなんら特別な点は感じない。「mAgicTV」1つのウインドウが1つのチューナーを担当する仕組みで、「mAgicTV」を複数同時起動することで複数番組の同時視聴を実現する。使い勝手はシングルチューナーモデルの場合とほとんど変わらず非常にシームレスだ。
今回は4チューナー構成なので最大4つまで「mAgicTV」を起動可能で、最大4チャンネルの同時視聴ができる。
音声は、選択したウインドウのみ、あるいはすべてのウインドウの音声をを同時再生のいずれかを選択できる。
ディスプレイ右下などに小さく表示させるPicture in Picture機能や、フルスクリーンで分割表示といったマルチチューナー製品によく見られる機能はないが、かわりに複数のウインドウを任意のサイズで表示できる。この辺の自由度はまさにPCならではだし、1チューナー1ウインドウというソフト仕様ならではともいえ、筆者としてはこちらの自由度の方に惹かれる。
録画した番組の再生は、mAgicTVとは別ソフトの「mAgicPlayer」で行う。今回の構成であれば、4番組を視聴しつつMagicPlayerで録画済み番組を再生するといったことができる。
また、録画時に取得した番組表からの番組情報を表示したり、任意にポイントにチャプターを設定しての簡易編集も行える。右側の番組情報、下側の編集情報などは非表示にしてもっとシンプルに表示させることも可能だ。
複数番組の同時視聴は、現実的にはPCの処理能力がかなり影響するようだ。ハードウェアMPEGエンコーダ搭載により、録画はほとんどCPU負荷には影響しないといえるが、今回試用した環境ではTV視聴や録画済み番組の再生を行う場合、3ウインドウでCPU使用率が80〜90%程度となり、4ウインドウ開いてしまうといずれかのウインドウでコマ落ちが散見されるようになった。
もっとも、より高速なPCを使用するユーザーであればもちろん、ほとんどのユーザーは主に「気になるスポーツ中継を確認しつつ、ほかの番組や録画済み番組を再生する」程度が現実的な使い方をするであろうから、3ウインドウほどが表示できれば必要十分ではなかろうか。
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