2004年に最も売れたメーカー製デスクトップPCは、NEC「VALUESTAR S」だったという。17インチワイド液晶を搭載する一体型PCで20万円前後という値ごろ感に、キーボードを本体に収納できるギミックが搭載されている。
今回紹介するオウルテック製キーボード「OWL-KB109PBX」も、そのような、「ちょっといいな」「あればいいな」と思えるような発想で勝負している。
OWL-KB109PBXは、キースイッチにメンブレン構造を採用するPS/2接続の109日本語キーボードだ。音量や再生、早送りといったAV系操作や、マイコンピュータを開くといったWindows系操作が行えるアプリケーションボタンを18種類装備する。ボディカラーはブラックとホワイトの2種類を用意する。
見た目はちょっと豪華だけど、ごくフツーのキーボードといった感じだ。
ただしOWL-KB109PBXには、キーボードの下にCD-Rや筆記用具を収納できるトレーが備わっていることが最大の特徴となる。
まずは基本であるキーボードの操作性を試してみる。
OWL-KB109PBXは、キーボード面の下にトレー分の厚みがあり、盤面が一般的なキーボードより1〜2センチほど高くなっている。
手前側のキートップは高さ34ミリで、これまで使用していたキーボードより約6ミリも高い。この差は大きく、入力時に違和感を覚え、指使いが多少ぎこちなくなってしまう。このまま使うなら、およそ1センチほどの厚みがあるリストパッドなどを手前に敷いたほうがいいだろう。
ただし付属の足を取り付けることで、この問題はかなり軽減される。手前に傾けられることで、従来のキーボードとの差が4ミリほどになり、違和感を感じないレベルとなった。ファンクションキーよりキートップが低いショートカットボタンにも手が届きやすくなり、入力性が格段にアップした。
次に気になるのは、トレーとキーボードの面あわせだ。隅に浮きがあるとタイプするたびにキーボード全体がガタガタと傾いたり、音を発したりし、非常に使いづらくなることが予想される。
OWL-KB109PBXは、トレーとキーボード底面の接点として、外周だけでなく内側のパーティション部分にも接しているようで、端や中央にたわみが生じにくく、上記の問題は気にならなかった。とはいえ、トレーの素材はプラスチックのため、個体差もあるかもしれない。実際、アキバのいくつかのショップで箱から製品を取り出して見比べてみると、中央にわずかに隙間がある個体も見つかった。
この辺りはゴムなどの接点を用いるなどすれば、もう少し安心感が得られることだろうに。
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