高画質大画面液晶が魅力のリビングPC──シャープ「Mebius TX PC-TX26GS」(2/2 ページ)

» 2005年01月28日 16時48分 公開
[寺崎基生,ITmedia]
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10フィートUIを実現する「ITメニュー」はキーボードよりリモコンが簡単

 Mebius TXシリーズのキーボードは、ワイヤレス式のコンパクトタイプ。ポインティングデバイスとしてキーボードユニットにはトラックボールが組み込まれている。ワイヤレスであるため、数メートル離れた位置からでも操作可能で、リビングのテーブルなどに置いて利用するのにちょうどいい感じだ。サイズも小振りなので、コーヒーカップぐらいなら邪魔にならない。

 コントローラーとしては、ほかに専用のリモコンが付属する。これはテレビ関連機能の操作ばかりでなく、リモコンのカーソルキーがマウスの代わりも果たすので、Windows全般のコントロールも可能だ。

 Mebius TXシリーズとして、最も重要なソフトウエアがITメニューである。これは、離れた位置からでも操作しやすいように、大きめのアイコンとシンプルなデザインで構成されるインタフェースを持ち、Windows MCEの10フィートUIと同じような機能を果たす。

ITメニューは大きなアイコンで、リモコンのカーソルキーでも簡単に操作が可能

 リモコンのITメニューキーを押すだけで起動でき、あとはカーソルキーと決定キー、戻るキーなどで操作する。ちょうどビデオデッキやHDDレコーダーを操作する感覚で、テレビの視聴、録画ファイルの再生、音楽の再生などができる。

 ソファーに座った状態でキーボードを使う場合、姿勢が前屈みになる必要があることと、普段マウスで行っている操作を、トラックボールで行わなければならないことなど、とくにWindowsの操作においてあまり使い勝手がよいと思えなかった。

 トラックボールでの操作は慣れが解決してくれるだろうが、どちらかというとリモコンの使い勝手の良さの印象が強く、常にITメニューからの利用できたほうが快適なのでは、と感じさせるぐらいだ。

 デザイン、リモコンによる操作性は家電を十分意識させるものだが、実際の操作では注意しておかなければならないことがいくつかある。その1つが、録画予約の設定。画面に何もアドバイスがないにもかかわらず、リモコンで[機能]から[保存]を選ばないと、実際に予約完了とならない。

 画面に説明が表示されないので、マニュアルを細かくに読んだ人しかこの操作はわからない。これでは「説明書を読まずとも基本的な機能は使える」家電の感覚からはほど遠い。また、iEPGを使った予約では、予約のたびにiEPGサイトのトップからたどる必要があるため、連続予約がとても面倒になってしまうのも気になる。

 ほかにも、リモコンのEnterと決定キーを、モードによって使い分ける必要があるなど、操作の詰めが甘い感じが否めない。このあたりを改良すれば、外見だけでなく中身も家電に近くなるはずだ。そうすれば、HDDレコーダーの代わりに、Mebius TXがリビングの中心でPCになじみのないユーザーからも使ってもらえるようになるのではないだろうか。

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