ビデオメモリを節約してコストを削減する新世代バリュークラスGPU「GeForce 6200 with TurboCache」を 前回NVIDIAのリファレンスカードを使ってレビューした。
しかし、いかんせん、最小構成とも言うべきビデオメモリ16Mバイト搭載モデルだったため、パフォーマンスは旧式コアを搭載したライバルのRADEON X300やNVIDIA陣営旧式ミドルレンジGPUのGeForce PCX5750にも及ばない、今ひとつさえない結果に。
GeForce 6200 wTCを搭載した製品もいくつか市場に登場しているが、ローカルにもつビデオメモリの容量は16Mバイトから32Mバイト、64Mバイトと多様。NVIDIAはPCI Expressとその先にあるメモリバスの太い帯域幅によって「3DMark03では競合製品に優るパフォーマンスを出す」と説明している。
とはいっても、16Mバイト搭載モデルのパフォーマンスを見る限りは、足りない分をメインメモリから拝借したがためにパフォーマンスががっくりと落ち込んでいるのを否定できない。手元にビデオメモリをたくさん用意して、メインメモリの世話になる機会が少なくなれば、GeForce 6200 wTCのパフォーマンスは、飛躍的に向上するのではないだろうか。
この疑問を検証するために、ローカルにビデオメモリ64Mバイトを搭載したASUS「Extreme N6200TC256/TD/64M」(N6200TC256)を使って、再度ベンチマークをまわしてみることにした。
なお、繰り返しになるが、NVIDIAはメインメモリを利用するGeForce 6200 wTCの性格上、バスやメモリを制御するチップセットがパフォーマンスに影響を及ぼすため、「nForce 4」(とメインメモリコントローラを持つAthlon 64)を使うほうが、性能は向上すると説明している。
GeForce 6200 wTCが発揮するパフォーマンスの絶対値を検証するなら、NVIDIAの説明に従ったほうが賢明なのかもしれないが、今回の記事では「ローカルにあるビデオメモリ容量の影響」を検証するので、前回行ったGeForce 6200 wTC16Mバイトモデルと条件をそろえるために、今回もインテルベースのシステムで評価を行っている。
ベンチマークシステム環境(その1) | |
CPU | Pentium 4/540(3.2GHz) |
マザーボード | Aopen i915Gm-I |
メモリ | PC3200/512MB×2ch |
HDD | ST3160023AS |
OS | Windows XP Professional +SP2 |
ただし、ドライバのバージョンはASUSのパッケージに同梱されている「ForceWare 71.22」を適用した。そのため、ドライバによるパフォーマンスの違いがベンチマークの結果に影響している可能性を考慮しなければならないだろう。
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