TabletPCの活用例を5回にわたってレポートするTabletPCハンズオン企画。今回は、第1回のレポートで家庭でのビジネス利用についていろいろと感想を述べてもらったハヤカワさんの奥様とお嬢さんにご登場いただき、ファミリーユースでの可能性を探ってみた。
「ノートPCスタイルの時はいいんだけど、タブレットスタイルにしたときは、テーブルにベタって置かなきゃならないから、何となく画面が見にくいかな。いつも手に持って使うわけじゃないから……」
TabletPCのディスプレイを開け閉めしたり回したりしながらこう話すのは、前回TabletPCを試用して頂き、いろいろとご意見をお聞かせいただいたハヤカワさんの奥様、ノリコさんだ。
前回の試用で、TabletPCの楽しさと言うか、自由な姿勢で使える感覚が気に入ったハヤカワさん。そこで奥様にも実際に東芝の「dynabook R10」を試してもらい、購入のお許しを得ようと懐柔作戦に出たわけなのだが……。
TabletPCハンズオン企画の第2回は、前回のテスターであるハヤカワさんの奥様、ノリコさんにご登場いただき、TabletPCの感想や使い勝手などをお聞きしながら進めていくことにしよう。
ノリコさんがまず第一に指摘したのは、dynabook R10のコンバーチブル機能、すなわちノートPCスタイルとピュアタブレットスタイルとで使い分けられる「仕組み」についてだ。
「だからね、男の子ならこれだけで“すげぇ〜”ってなるんでしょうけど、女子はこういう変形メカっぽいものにあまり心が動かないの。十分なメリットがないと、“だからなに?”ってなっちゃうんですよね」
いきなり手厳しい始まり方になってしまったが……
とりあえず「仕組み」の件は置いておいて、まずは画面を直接ペンで操作するというTabletPCの使用感をいろいろ試していただいた。
「ふーん……。タブレットスタイルで手に持って操作してると、なんというか、画面は普段のPCと同じなのに、感覚が違うんですよね。いや、悪い意味じゃなくて、こうやってホームページなんかを見ていると、スクロールとかの感覚がダイレクトで、デジタルっぽくないというか、でも紙でもないし、なんか不思議な感じ」
印象としてはひとまず悪くなさそうだ。
その後もしばらくノートPCスタイルにしたり、タブレットスタイルにしたりしているうちに、ノリコさんはあることに気が付いたようだ。
「あれ? こんな置き方もできるんですね」
ノリコさんはTabletPCをディスプレイスタンドスタイル(キーボード部を後ろに回した、写真立てのようなスタイル)にして眺めている。
「これはいいですね。DVDを視聴するときは、再生や停止なんかの操作も画面上でできるので、キーボードは基本的に必要ないですし。このスタイルにしておけば、テーブルの上なんかでも一番見やすい角度にして眺めることができるし」
ここで、ハヤカワさん夫妻のお嬢さんにも登場していただき、TabletPCを一緒に使ってもらうことにした。dynabook R10には、小学生向けの学習ソフトやエデュテインメントソフト、お絵描きソフトなどが付属(ゲーム類や作曲ツールも無料でダウンロードできる)しているので、親子で一緒に遊んだり勉強したりできるのである。この辺も「購入時のポイントですね」と、小さな声でハヤカワさん(笑)。
「ウチの子は、怪しいながらもキーボードが使えるからまだいいけど、TabletPCならキーボードがまだ上手に使えない小さな子どもでも大丈夫かも。ゲームなんかはダイレクトな感覚で気持ちいいし、こうしてマウスをつないでおけば、子どもがペンで操作しているとき、上手く行かなかったらマウスでフォローもできますし」
「ちょっとー、邪魔しないでよ」
どうやらマウスでカーソルの位置を動かしてしまったようだ。親子のコミュニケーションはなかなか難しい。ともあれ、今のようにケンカ(?)しながらでも一緒に楽しめるというのは、TabletPCの大きなアドバンテージと言えるだろう。
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