8万円台の“素うどん”ノート――「Winbook WH2320C4」を試す(3/3 ページ)

» 2005年03月03日 18時11分 公開
[小林哲雄,ITmedia]
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“素うどん”的PCであるため、BTOメニューで豪勢にしたい……ところだ

 Winbook WH2320C4は、いわゆるホワイトボックス系の製品であるゆえ、いろいろと足らないものがあるが、これはBTOや後日のパワーアップで補うこともできる。ただ、WH2320C4に関してはBTO項目が少なく、マシンスペックに関わる項目はメモリ増設だけ(最大2Gバイトまで増設可能)だ。ユーザーによる交換は一般的に製品保証外となるので、せめてHDD容量と無線LAN追加程度のBTO項目は欲しいと思う。

 さて、購入時に考えたいのはメモリ増設と保証関連だ。市販PCの多くはメインメモリを256Mバイト搭載するものが多く、WH2320C4も例外ではない。256MバイトだとOS起動のほか、複数アプリケーションを同時にする――つまり普通の作業時においてもスワップが発生し、作業効率の低下を招くため、可能ならば総容量512Mバイト(256Mバイト追加)ほどメモリは搭載しておきたく、当初よりBTOオーダーしておくことをお勧めする。

 もう1つ、サポート関連。ソーテックでは通常1年間の保証に加えて2年、3年保証がオーダー可能で、通常の故障に加えて災害故障(落雷、盗難、火災)時にも保証(制限はあるが)も受けられるのはうれしいところだ。ただしこの追加保証は購入時しか選べない。例えば、半年でも猶予を持って追加申し込みが可能ならば保証を追加する人も増えると思うのだが。

 ついでに、修理は基本的に電話で依頼して引き取り、ほかに全国4箇所の持ち込み拠点「イーサービスステーション」が用意されている。これはよいのだが、修理拠点である横浜近郊には持ち込み拠点がない(横浜のリペアセンターに持ち込むことはできず、関東圏にサービスステーションはない)のは関東圏の住人としては少々気がかりだ。


 本体はそのものはとりわけ悪いという部分はないが、BTOメニューが用意されているにもかかわらずその項目がやや少なく、基本構成に制約のあるホワイトボックスPCの販売形態として少々難点があるとは感じた。

 ともあれ、14.1インチ液晶搭載で8万9800円からという価格は魅力的な点の1つではあるし、上を見上げればきりがない。プレーンで“素うどん”的なものにもニーズはあるし、2台目以降のPC――例えば家族用など――を購入するユーザー向けとして購入候補に入れるのは悪くない選択だと思う。

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