これまでにもNVIDIAはXboxにおけるx86プロセッサ向けチップセット開発の成果と自社のグラフィックスコアを組み合わせる形でnForceシリーズの開発を続けてきた。しかし、インテルはPentium 4のプロセッサバスプロトコルをNVIDIAに公開してこなかったため、同社はAthlon、Athlon 64とAMDプラットフォーム向けのnForceしか開発していなかった。
しかし、このところNVIDIAとインテルは急接近しており、昨年の11月に特許クロスライセンスを結ぶと共に、Pentium 4のバスライセンスを取得、そして今回のIDF Spring 2005の会場でインテル製CPU対応nForceのプレビューを行うまでに至っている。
ちなみに、NVIDIAはIDF Spring 2005ではじめてゴールドスポンサーとなった事実からも、インテルとの親密度がかなり高いことがうかがわれる。
NVIDIA担当者は、あくまでも「プレビューだ」としながら「これまでもC19の名で伝えられたもの」として、いくつかのスペックについて明らかにしてくれた。それによると、バスプロトコルはPentium 4と同じながらもサポートするのは、デュアルコアのPentium Extreme EditionおよびPentium Dになる。もちろん、デュアルチャネルのDDR2メモリをサポートする。
また、マザーボードを見る限り、インタフェースとしてUltra ATA/133が2チャネルとSerial ATAが4ポート用意されていた。現行のAMD64対応のnForce 4と同様、最大3Gbpsの帯域を持つ高速のSerial ATAと見られるが、NVIDIAからはコメントは得られていない。
今回動いていたチップセットによって、インテル製CPUでも、GeForce 6シリーズを搭載したグラフィックスカード2枚による「NVIDIA SLI」が利用可能になる。
IDFで展示されていたマザーボードのベンダーは、ASUS、BIOSTAR、EPoX、GIGA-BYTE、MSIの5社。PCI Express x16が2スロット用意され、スロットの間にはSLIモードへの切り替えを専用ソケットに差し込む小型基板の向きで決めるデザインは、Athlon 64用でも見られるnForce4マザーボードの定番配置だ。
マザーボードの出荷時期に関してはコメントを得られなかったが、チップセットそのものはすでにOEM向けサンプル出荷を行っており、多数の完成度が高いと見られるマザーボードが展示されたことから、Pentium Extreme EditionおよびPentium Dの発表に合わせて、各種マザーボードが登場すると見られる。
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