特集「ConceptSearch」大研究

Special
2005/03/07 00:00 更新


自分のPCは宝の山だった――デスクトップ情報検索ソフト「ConceptSearch」が教えてくれたこと (1/3)

のた打ち回って作っていたプレゼン資料のデータ収集も、あっという間にすんでしまう。すっかり忘れていた貴重な情報や、他人とのやり取りも発見できる。それもメールやその添付ファイル、メッセンジャーの保存ファイルなども含めてだ。自分のパソコンをきっちり検索できるようになると、それが宝の山であったことに気づかされるはずだ。

 「明日、昼飯でも一緒に食べませんか」――プロフェッサー竹村からのメッセンジャーが突然飛び込んできたのは、ついさっきのことである。会えば絶対に何か面白いネタのある相手だ。ここは行く一手。「よろこんで」と返事をしようと思ったのだが、ふと気がついた。

 明日は午後に会議があり、私はそこでプレゼンをしなくてはならないのだ。資料はまだまったく作っていない。おそらく今日の深夜か明日の午前中にやることになるだろう。方針の取りまとめやデータ集め、図版の作成、文書作成……。ざっと見て5時間ぐらいの作業内容である。このスケジュールの中に、「外出して昼飯を食べる」というのを組み入れるのは難しい。

 「すみません、明日は会議があって、資料を作んなきゃなんないんですよ。身動きが取れません……」。すると竹村氏から、「そんなのちょちょいと直ぐ作れるでしょう。なんの問題もないっすよ」と切り返された。そう、そのはずなんである。だがやってみると、なかなかそれができないのだ。

 同姓の評論家にそっくりの怪しい風体をしてはいるが、竹村氏(“先生”というと嫌がるのでこう呼ぶことにしよう)は以前、某外資系巨大コンピュータ企業で、マーケティングではその人ありと言われた人物である。プレゼンに関しては、自分の分はもちろん、何人もの役員や経営幹部の発表会資料、プレゼン資料を一手に引き受けていたほどだ。彼なら確かに「ちょちょい」かも知れない。しかしこっちは一介の平々凡々たる、しがない中間管理職。「ちょちょいとはいきませんよ」と答えざるを得なかった。

 「いったいどんなプレゼン資料を作るんですか?」「僕の担当部門の『2005年度行動計画』ってやつなんですが……」「なら、こうしましょう。飯を食うのは明後日にして、で、その資料を作るのに、どんな作業にどれぐらい時間がかかったか、計っておいておいてもらえませんか。会ったとき、いいことをお教えしますよ」。おっ、プレゼンの鬼の秘儀伝授か。明後日を楽しみに待つことにした。

資料の作成、本当に時間がかかるのは?

 もちろん、私だってプレゼン作成の“手の抜き方”は知らないわけではない。一番簡単なのは、PowerPointにテキストでキャッチフレーズ、主要項目、そしてあらすじを入れるというやつだ。自社の社名を入れたテンプレートを作っておき、ちょっとしたイラストでも入れれば完璧である。これなら8枚ぐらいの資料が15分も経たずにできる。一応、「プレゼン資料」に見える。

 あとは口で説明して相手に“プレゼンされた気持ち”になってもらえばいいのだが、これはあくまでも手を抜いていいときの場合である。竹村氏の誘いを断った会議は、1年間の予算や人員配置がかかった“重要度高”のやつだ。となると裏付けとなるデータは欠かせないし、経営トップがどんな方針でいるのかという“読み”も必要だ。絶対に納得してもらって、トップから「イエス」の返事をもらわなくてはならないのである。ツボをついてくるキツい質問にもうまく答える準備が必要だ。となると、あれこれ資料を漁っておく必要も出てくる。間違っても“手抜きのプレゼン”戦略で行くわけにはいかない。

 さて、この大事な会議をどうにか切り抜けた翌日。ほっとした気分で竹村氏と会食していると、彼が早速聞いてきた。「どうでした?」「おかげさまで大過なくいきました。しかしそれにしても資料作成時間の大半はデータ収集に取られていますね」「でしょう」――竹村氏はわが意を得たりと言わんばかりに、ニヤリと笑った。

 実際、結局約6時間を要した会議資料作成時間のうち、最終的な資料の作成にかかったのは1時間半ほど。グラフや図版の作成がやはり1時間半。残る3時間は、自分のお仕事マシンの中から過去のデータを探し出し、そのなかから必要なデータをコピペしたり、文書を読んだりしていた時間だ。およそ半分を事前準備に取られている計算だ。

 「マイ ドキュメント」の中に「マネジメント関係」というフォルダを作って、仕事関係の重要な文書はそこに放り込んでいるが、そこにもいつしか大量のファイルがたまっている。メールでの連絡事項もあるから、「確かあそこに……」と探しているとそれだけで時間はけっこうかかってしまう。予算などの数字が入ったファイルは、時系列的に数字が変わっていることも多いから、どれが最新のかをタイムスタンプをにらみながら確認することもしばしば。こう考えると、なんだかPCの中を探し回るのが仕事になっているような気がしてくる。

 「いいやつがあるんですよ」――と、竹村氏がカバンの中から取り出してきたのがジャストシステムが今度発売するというデスクトップ検索ソフト「ConceptSearch」だ。まだ発売前なので評価版とある。

      | 1 2 3 | 次のページ

[中川純一,ITmedia]

Copyright© 2012 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.




ピックアップ

news036.jpg ショップのダメ出し!:“Z68最強構成”から「BF3」向けマシンに最適化してくれ
人気ゲームが続々と登場し、冬のボーナスが入る時期もやってきた。思い切りハイスペックなマシンが組みたくなるが、無意味な部分にお金をつぎ込んでも仕方ない。PC DIY SHOP FreeTの森田氏に、「Z68最強構成」からムダな肉をそぎ落としてもらう。

news068.jpg HDD障害のプロに聞く:故障で“病院送り”になるRAID製品はどんなものが多い?
前回「夏場に起きやすいHDD障害」の傾向と対策について日本データテクノロジーに話を聞いたが、今回は具体的にどういった製品が持ち込まれているのかまで踏み込んでみた。

news008.jpg タブレット+AV利用シーンの1つのカタチ:「REGZA Tablet AT700」検証──REGZA連携と極薄ボディが美しい10.1型Androidタブ
おぉぉ、薄いっ。Androidタブレット元年と勝手に設定した2011年、12月10日に発売された東芝「REGZA Tablet AT700」は何が魅力か。デザインと使い勝手、そして他機種にはない“REGZA連携”機能をチェックした。

news033.jpg 本田雅一のクロスオーバーデジタル:ソニー・エリクソンがソニーになって変わってほしいこと
ソニーが10月27日、エリクソンが保有するソニー・エリクソンの株式(50%)を、10億5000万ユーロ(約1116億円)で取得したと発表。ソニー・エリクソンはソニーの100%子会社となる。ソニーが製品ラインアップにスマートフォンを取り込むことで、グループ内の連携はうまくいくようになるのだろうか。

news096.jpg 牧ノブユキの「ワークアラウンド」:目標出荷台数で全員不幸!
新製品発表で景気のいい目標値が飛び出すとき、その販売実績で桁違いといってもいいほどのズレが明らかになることが少なくない。この見込み違いはなぜ起きる?

news077.jpg 高級モバイルノート×LTEの実力は?:「VAIO Z」のLTE内蔵モデルで“Xi”を試す
ハイエンドな13.1型モバイルノートPC「VAIO Z」は、NTTドコモのLTEデータ通信サービス「Xi」に対応した無線WANモジュールを内蔵できる。実際、どこまで高速体験ができるのか、テストした。

news005.jpg 2011年末プリンタ徹底検証:エプソン「EP-804AR」は、まさに“迷ったらコレ”の完成度か?
年末商戦で最も売れている個人向けインクジェット複合機が「EP-804A」だ。3色のカラバリから、色鮮やかなレッドモデル「EP-804AR」をじっくり使ってみた。

news021.jpg 鈴木淳也の「お先に失礼! Windows 8(まだ仮称)」:“Metro”なInternet Explorerを使ってみる
マイクロソフトのOSといえば、Internet Explorerは密接な関係にある。新世代のOSで使う新世代のWebブラウザはどのようなものなのか?

news021.jpg 水冷ゲーミングPC:高性能なのにとても静か――「NEXTGEAR-MICRO im510PA1-Liquid」に感動した
マウスコンピューターの「NEXTGEAR-MICRO」は、「G-Tune」の中でもコンパクトなケースを採用したシリーズだ。ゲーミングPCにふさわしい性能と静音性を両立した水冷システム採用モデルを試してみた。

news016.jpg 野村ケンジのぶらんにゅ〜PCオーディオ Review:“トップ”の名にふさわしい限定モデル──AUDIOTRAK「DR.DAC2 DX TE(トップエディション)」
音楽は“いい音”で聞きたい──。それならば、自作に続くオトナのPC遊び「PCオーディオ」に挑戦してはいかがだろう。今回はUSB DAC機能付きヘッドフォンアンプの限定モデル「DR.DAC2 DX TE」を視聴する。