次は録画項目についてチェックしてみよう。
MonsterTV PH-GTRMでは、録画画質モードとしてデフォルト設定で長時間、標準、高画質の3モードが用意され、カスタム設定用としてあらかじめ細かくビットレートなどが設定された21段階のモードから選択可能となっている。もちろん個別設定も可能で、画質設定に関してはかなり柔軟に対応できる。デフォルトのビットレート設定は高画質モードが12Mbps、標準モードが7.5Mbps、長時間モードが4Mbpsとかなり高めの設定となっている。
録画したファイル再生時に気になったこととして、録画開始直後の1秒間が薄暗い映像で録画される現象が見られることだ。ほんの1秒間ほどなのだが、どうも気になる。番組開始の1分前から録画開始するといった感じで予約すれば本放送そのものに影響はないだろうが、録画予約も面倒だし、とくにマニュアル設定をよしとするこだわりのPC録画派であれば、もし保存用途として録画する本放送部分に薄暗い部分が入ってしまったとしたら許せないことだろう。
MPEG-2の映像に関してはビットレート相応の画質だ。低ビットレートの1〜2Mbpsに設定した場合、動きの少ない映像なら問題はないが、動きのある映像になると途端にブロックノイズが多発する。4Mbpsくらいに設定してようやくブロックノイズが減少していると感じられるようになるので、同社標準の画質モード設定は無難な設定と言える。
一通り試してみたが、やはり気になったのは専用TV視聴・録画ソフトの作りが今ひとつな点だ。とくに複数番組の同時録画対応は旬の機能であるが、正直微妙といった感想。マニュアル設定により「ここぞ」という番組を録画する場合などにはいいが、いつもそんな気合いを入れて録画するわけではないので、気軽さという要素も当然必要と思う。
一方ではMCE2005上での動作はかなり快適。これからMCE2005をあれこれ試してみたいユーザーには間違いなくお勧めできそうだ。こちらもOS側のアップデートで修正可能な点は多いので、MCEOSの改善に期待したいところである。
ちなみに高画質化機能を省略した低価格モデル「MonsterTV PH-RM」もラインアップされているが、こちらの実売価格は1万1000円前後(ITmedia Shoppingで最安値をチェックする)と、その価格差は4000円程度。このボードに高画質化機能を追加するための拡張カードも単体で販売されているが、こちらは実勢価格7000円程度と割高であるため、価格という面から考えるとMonster TV PH-GTRMはそこそこお買得であるとは言える。
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