エプソンダイレクトの「Endeavor NT9000pro」(以下NT9000pro)は、主にDTR需要に応えるハイパフォーマンス指向のノートPCだ。ただし、同種の製品には多い持ち運ぶことを拒否したようなサイズや重量ではなく、あくまで平均的なA4ノートのサイズの中に高機能を凝縮している。
注目されるのはまずディスプレイだろう。最近はポピュラーになりつつある15インチの1400×1050ドットに加え、15.4インチの1920×1200ドットも選択可能だ。このディスプレイの最大解像度は1024×768ドットディスプレイの2.92倍、約3倍近い情報量を誇る超高精細表示を誇る。
今回試用したのはこの「超高精細表示」ディスプレイを採用した製品なのだが、とにかくその情報量は圧倒的。余裕をもってブラウザを2つ並べることが可能だ。文字の視認性などに個人差はあると思うが、普段から14.1インチで1400×1050ドットを表示できるディスプレイを見慣れている筆者はとくに難を感じなかった。
もっとも、最近のWebページなどはレイアウトが優先されることが多く、文字の視認性を上げるためにフォントサイズを大きくすると、表示できる文字量は低下する傾向がある。これは、レイアウト優先で決めうちした幅の中に文字を詰め込むようになっているため。NT9000proはこの問題を解決するために、ブラウザ内の表示全体をワンタッチで拡大、縮小するユーティリティを用意している。
NT9000proは同社のNT7200proの上位モデルになるが、単なるクロックアップバージョンではない。その変化を象徴するのが新しく採用されたチップセットだろう。PCI対応のIntel 855PMからPCI Expressに対応するIntel 915PMが搭載され、メモリもDDR2対応となった。さらにノートPC向けの次世代拡張スロットとなるExpressカードスロットをいち早く搭載したことも特徴の1つに数えられるだろう。
CPUはPentium M 730から現時点で最も早いPentium M 770まで選択可能。メモリは最小構成でも512Mバイト、最大で2Gバイトのメモリを搭載できる。ビデオチップも高性能のGeForce Go6600を搭載し、BTOでビデオメモリを64Mバイト、もしくは128Mバイトから選択可能だ。
これ以外にもHDDはSerial ATA接続で最大80GBまで選択でき、光学ドライブにはDVDスーパーマルチドライブも用意、有線LANはギガビット対応、無線LANでは802.11 a/b/gのタイプが選択できるなど、コンポーネントは極めて強力だ。
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