NVIDIAの新世代GPU「GeForce 6」シリーズの最上位モデルが「GeForce 6800 Ultra」であるのは、もう周知の事実。そもそも、シリーズで最初に登場してそのパフォーマンスでユーザーを驚かせたのがGeForce 6800 Ultraだったが、それはAGPに対応したもの。
パーツショップで入手できたPCI Express対応の最上位GPUは、長らくGeForce 6800GT搭載のグラフィックスカードに限られてきた。GeForce 6800 Ultraを搭載したPCI Express対応カードは、NVIDIAのイベントでサンプルが登場するものの、市販ベースではなかなか登場してこなかったのである。
現在ゲームユーザーに注目されている「NVIDIA SLI」はPCI Expressに対応したプラットフォームでのみ利用可能、ということで、ユーザーは、NVIDIAのGPUラインアップで最もパワーのあるGeForce 6800 Ultraを組み合わせた3Dパフォーマンスを「お預けっ」されていたことになる。
「性能絶対値」に思い入れがあるなら、やはり「GeForce 6800 GTじゃなくてGeForce 6800 Ultraの2枚組みでNVIDIA SLI」という壮大な夢を実現してみたい。パワーユーザーが長らく待ち望んでいたGeForce 6800 Ultraを搭載したPCI Express対応グラフィックスカードがようやく1月末からパーツショップに製品が姿を見せ始めている。
役者がそろってきたGeForce 6800 Ultra搭載のPCI Expressグラフィックスカードから、今回は先週登場したニューフェース、エルザジャパンの「GLADIAC 940 Ultra PCI-E 256MB」でPCI Express x16の最強パフォーマンスを体感してみたい(とはいえ、「お父さん買い」的経済力のITmediaゆえ、テストマシンはミドルレンジレベルなのだが)。
先ほども述べたように、GeForce 6800 Ultra搭載のPCI Express対応グラフィックスカードは今年の1月末あたりから姿を見せているが、そのほとんどが分厚いクーラーユニットを搭載したモデルだ。
隣接するスロットのギリギリまで迫っているため、2枚のグラフィックスカードを差す必要のあるNVIDIA SLIでは、2本あるPCI Express x16スロットの間にレーン切り替えのスイッチモジュールのスロットがあるとはいえ、お互いのカードがギリギリ接触しそうになってしまう。
「GLADIAC 940 Ultra」は薄いクーラーユニットを実装した1スロット厚に収まっている数少ないPCI Express対応カード。そのため、2本のPCI Express x16の間隔が狭いnForce 4 SLIマザーでも、干渉を気にすることなくNVIDIA SLIを構築できるメリットがある。
今回は、PCI Expressプラットフォームの最強グラフィックス構成となるだろう「GeForce 6800 UltraによるNVIDIA SLI」のパフォーマンスを定番ベンチを使ってRADEON X850XT Platinum Edition と比較してみる。
また、それと併せて、ユーザー層が最も厚いといわれる、いわゆる典型的な「お父さん買い」のミドルレンジ構成で、ハイエンドなカードによるNVIDIA SLIが性能を発揮できるのかを調べるため、GeForce 6800 Ultra1枚差しの場合のパフォーマンスも調べてみた。
なお、今回のレビューから市販ゲームのベンチマークとしてTOMBRAIDER angel of darknessをやめて、その代わりに(ようやくではあるが)FarCryとHalfーLife 2を加えている。
FarCryはパッチ1.3を適用した状態で、HardwareOCから入手したベンチマークツール「Far Cry benchmark v1.4を「HardwareOC River」のデモデータで測定。Half-life 2も同じくHardwareOCのベンチマークツールから「HardwareOC d13c17」のデモデータで測定を行っている。
ベンチマークシステム環境 | |
CPU | Athlon 64 3500+ |
マザーボード | ASUS A8N-SLI |
メモリ | PC3200/512MB×2ch |
HDD | ST3160023AS |
OS | Windows XP Professional +SP2 |
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