ところで、いつもPCで録画するときに面倒と思っていたのが「録画予約」だ。え、なんですかそれ?と聞かれそうなので説明すると、テレビとPCが離れた場所にあるため、テレビを見ているときに録画予約をしたいと思っても、パソコンのある場所までいちいち移動しなければならない、という住居上の制約が影響している。
無線LANで接続できるノートPCもあるので、それを使ってリモートデスクトップで接続して予約すればいいのだが、せっかくテレビの横にMac miniを置いたのだから、これで予約ができるといいのに。そう思っていたら、マイクロソフトが配布しているMac OS X用のリモートデスクトップクライアントを利用すればMac OS X上から別のWindowsマシンを操作できるという情報を入手。
これはいい情報を聞いた。MacからWindowsマシンに接続して操作できるなんて、なんて便利なんでしょ(ええっ、Macユーザーなら常識なんですかっ)。ということで、さっそくMac miniに導入することにした。
Mac OS X用のリモートデスクトップクライアントは、マイクロソフトのホームページからダウンロードして即インストール。さすがにいろいろとアプリケーションのインストールを行ってきただけに、もはや何の不安も戸惑いもなく、すんなりこなせるようになった。はっはっは。
さて、Mac OS Xのリモートデスクトップクライアントだが、使い方や機能面はWindows版ほとんど変わらないようだ。接続したいWindowsマシンのIPアドレスを入力し、「接続」ボタンをクリックすればOK。また、オプションメニューに用意されている設定項目も、Mac用キーボードをWindows側で利用するための設定項目が用意されている以外、ほぼ同じだった。
実際にテレビチューナーカードを取り付けているWindowsマシンのIPアドレスを入力し「接続」ボタンをクリックしてみたら、見慣れたログイン画面が表示され、無事Windowsマシンに接続できた。
リモートデスクトップで接続されれば、あとは普通にWindowsマシンを操作するのと同じ。テレビの録画予約であれば、キャプチャーソフトを起動して録画予約を行うだけ。リモートデスクトップを通してWindowsマシンで受信したテレビ放送が見られるわけではないが、録画予約さえできれば十分満足。少なくとも、録画予約が離れたPCまで行かずにできるようになったこと自体とても便利なのだ。
リモートデスクトップを利用すれば、Mac miniから多数のWindows用アプリケーションが制御可能(すべての機能が利用できるわけではないが)となる。つまり、Mac miniをWindowsマシンとして使うことも不可能ではないわけだ。
とはいえ、私としてもMac miniはMac miniとして使いたいので、基本的にはほかに方法がない場合にのみリモートデスクトップを利用することにしたい。そうじゃないと、Mac miniの意味がなくなっちゃうしね。
連載中、悪戦苦闘試行錯誤七転八倒三食昼寝しながらも、自分なりにMac miniをマルチメディアクライアントとして活用する環境をかなり整えられたように思う。とはいえ、理想にはまだまだ遠い。
今の状況では、音声ファイルや動画ファイルを、種類別に別々のソフトで再生させなければならない。それだけでも面倒なのに、プレイリストもそれぞれで用意する必要があるわけで、この点を改善してもっと使い勝手を良くしていきたい。
ソフト側の対応状況を待たなければならない部分もあるため、すぐに実現するのは無理かもしれない。でも、新しいハードやOS、ソフトに触れることは実に楽しく、久しぶりに新鮮な気分が味わえた。
いや、その気分はしばらく薄れることはないだろう。なんせ、まだまだMac miniは触り始めたばかりなのだから。これからも、もっとディープな部分をカスタマイズし、自分なりに、より使いやすいMac miniを作っていきたい、とガラにもなく、熱き胸の内を語ってこの連載をまとめてみたりする。
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